実物類の育て方

更新日:2018/08/26

実物類の育て方

実物類は実を見るためのものですから、まず花を咲かせ、結実させることが最終課題です。

小さい盆栽はさほど樹形を気にしなくとも実がとまれば見られますが、盆栽として育てるならばやはり基本の姿を整えることが先決。

大きな盆栽ほど枝を作り込むことはできなくても、せめて幹の流れや模様、差し枝くらいは作っておく必要があります。

実物類の選び方

「性」で選ぶ

実物類は特に、性のいい(花付き実付きのいい)種木を手にいれることも完成への近道。

素材として売られているものの中には、樹種名の前に「一才○○」「実成り○○」と書いているものがあり、挿木や取木後1~2年で花が咲く大変実成りのいい品種です。

一才性の品種は大きくならない性質もあるので小さい盆栽向きですが、一才性でなくとも樹齢や元々実が付きやすいものもあります。

実物類を選ぶときは、実のついている状態のときに買うか、お店の人に毎年実がつくかを確認してから買うようにしましょう。

実物類の基本的な育て方

管理場所

花芽を多く付けさせるためにも、日当たりの良い場所で管理してください。

ただし強い日差しには当てないように、夏は西日を避け寒冷紗で遮光してください。

灌水

「辛目の水やり」よりも普通の水やりで

花芽形成期には乾き気味にすると良いといいますが、植物学的な根拠には乏しいところがあります。

むしろ辛目の灌水は水切れのリスクの方が大きいので、基本的には普通の灌水でいいです。

ただし過水は禁物。「乾いてきたら水やり」を心がけてください。

実物類はその実を肥大成熟させるために水や肥料を欲しがる樹種ではありますが、多すぎると徒長枝が出て花芽が付きにくくなってしまいます。

結実してもまだ実が大きくならないうちに水切れさせてしまうと落果に繋がるので、開花~結実の間や夏の水切れには注意してください。

施肥

肥料はしっかり効かせること

実物類は肥料を好むので、肥料はしっかり与えるのが基本です。

ただし多肥で勢いがつくと枝が徒長し、子孫を残すことよりも自身の成長が優先されて花付きが悪くなったり実が落ちてしまいます。

基本的には春と秋を重点的に、成長期の間に月1回油かすなどの固形肥料を与えますが、花芽分化期(梅雨~夏場)と開花中は中断してください。

実がとまり少し膨らんできたころで再開。あまり早いと落果し枝が伸び出すので控えめがよいでしょう。

結実中は肥料をしっかり効かせることで、実持ちがよくなります。

摘果後は薄いお礼肥を与え、来年の芽出しに備えて樹勢を維持しましょう。

整枝

花芽分化を考えた手入れを

多くの実物の花芽は、夏の土用(7月下旬~8月)頃に作られます。

花物・実物類の場合、花芽形成期までには枝を充実させておく必要があるので、芽摘みは遅くとも5月頃には終わらせておく必要があります。

全体の剪定は春の芽出し前に花芽が分かるものは花芽を残して行うことができます。

仕立て途中のものは実を諦めて剪定し枝を増やし形を整えてください。

樹種別の育て方