ツルウメモドキの作業暦
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
生育状況 | 休眠期 |
芽出し |
落葉 |
休眠期 |
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摘果 |
花 |
結実 |
花芽分化 |
実 |
摘果 |
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管理場所 | ムロ |
ムロ出し | 日なた |
半日陰 |
日なた |
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灌 水 (回数/日数) |
1/2~3日 |
1~2/日 |
2~3/日 |
1~2/日 |
1/2~3日 |
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施 肥 | 薄液肥 |
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剪 定 | 全体 |
徒長枝 |
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針金かけ | 針金外し | |||||||||||
植え替え | ||||||||||||
芽摘み | 花芽確認 |
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葉刈り |
ツルウメモドキはニシキギ科ツルウメモドキ属の落葉蔓性木本。雌雄異株。
北海道、本州~沖縄、小笠原諸島の広い範囲の山野や林に自生しています。
5月~6月に咲く花は目立ちませんが、秋以降になると黄色の仮種皮に包まれた丸い実が観賞できます。
冬にこの仮種皮が爆ぜ、黄赤い実とのコントラストが綺麗です。
秋から2月頃まで長い間、鮮やかな実を付けているので冬に観賞する実物として人気。
葉がツルウメモドキよりも肉厚で照りのあるテリハツルウメモドキはこれの変わり枝品種で、仮種皮は黄緑色。
地域により落葉するものもありますが、暖かい場所では冬の間も葉を付けているものがあります。
丈夫で芽摘みや剪定にもつよく、挿木や取木、根伏せで簡単に増やすことができます。
日当たりと風通しのよい場所で育てます。
日陰でも育ちますが実付きが悪くなります。
新芽が伸び始めてからはよく日の当たる場所で管理し、梅雨明けからは半日陰にして強い日差しから守ってください。
照り葉は特に強い日差しでも比較的平気ですが、夏の間は西日に当たらないように半日陰の場所に置いてください。
冬は寒風を避け、鉢土が凍らないように保護してください。
水を好む樹種なのでしっかり灌水してください。
開花期から着果までの時期は特に注意してください。
春の芽出し頃からは1日1~2回で、夏は1日2~3回、冬は2~3日に1回を目安に、表土が乾いたらたっぷり灌水します。
肥料を好む樹種ですが、元気がつきすぎると枝が徒長してくるので肥料過多にならないように注意してください。
芽出し後4月頃から与え、開花~着果までは中止します。
花後~着果後の6月頃から10月頃に秋肥を与えます。
肥料は油かすに骨粉(リン酸)を2割ほど混ぜますが、特に秋肥はリン酸分をしっかり効かせてください。
若木に場合は伸びる枝を2~3節で摘んで枝を増やします。芽吹きのいいものは年に2~3回の芽摘みができます。
ツルウメモドキの花芽は前年枝の節にできますから、今年伸びた枝は伸ばし気味にすると来年よく花芽がつきます。
春に花芽が確認できたら、花芽を残して枝先を摘みます。
その後に伸びてくる枝はそのまま伸ばしておきます。
花芽のつかない徒長枝はすぐに切らないで秋までそのまま伸ばしておきますが、あまり伸びてくる場合は8月下旬頃に2~3節で剪定しておきます。
全体の剪定は落葉後~春の芽出し前に行います。
古い枝を無理に曲げると折れることがあるので、新しい枝にかけるようにしてください。
跡が残りやすいので、かけた針金は1~2ヶ月以内に1度外してください。
テリハツルウメモドキの雌花
テリハツルウメモドキの雄花
雌雄異株なので交配用の雄株を手に入れておきます。
花は雌雄とも白~黄緑色の5弁の柄の短い小花で、葉の基部に数個まとまって咲きます。
雌花は雌しべが目立ち、周りには退化した雄しべが並んでいます。
雄花は花の中央に4~5本の雄しべがあります。
ツルウメモドキとテリハツルウメモドキ同士でも受粉できます。
芽出し前に植え替えができます。
このときに剪定した根は根伏せしておくと簡単に増えます。
根詰まりしやすいので、1~2年に1回の間隔で行います。
都内のベランダから盆栽を始め、現在は盆栽のために郊外に土地を得て暮らしています。小さい盆栽を中心に山野草や鉢作りを楽しんでいます。
アビシニアン猫(♂)とメダカを飼っています。歴代猫は『アロ』『アズロ』。
現在、盆栽世界にて「キミのMonthlyお手入れ講座」連載中です。
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