野バラの作業暦
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
生育状況 | 休眠期 |
芽出し |
落葉 |
休眠期 |
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花 |
実 |
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花芽分化 | ||||||||||||
管理場所 | ムロ |
ムロ出し | 日なた |
半日陰 |
日なた |
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灌 水 (回数/日数) |
1/2~3日 |
1~2/日 |
2~3/日 |
1~2/日 |
1/2~3日 |
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施 肥 | ||||||||||||
剪 定 | ||||||||||||
針金かけ | 針金外し | |||||||||||
植え替え | ||||||||||||
芽摘み | ||||||||||||
葉刈り |
野バラはバラ科バラ属の落葉低木。両性花(雌雄同花)。
野茨(ノイバラ)ともいい、花色は白や淡紅など。園芸種の原種に近い一重バラで素朴な印象の花を付けます。
日本全土や朝鮮半島の草地や林縁などに生えている野生種で一重の小ぶりな花や秋に熟す赤い実は小品盆栽にも向きます。
矮性種や一才性など品種も多く、交配により様々な性質のものが出来るので、愛好家も多く挿木や株分けで増やされています。
ヒコバエが出やすいので株立ちにしたり模様木にして楽しまれています。
日当たりと風通しのよい場所で育てます。
新芽が伸び出す頃にはよく日に当てて花芽形成を促します。
バラは枝が伸び混み合うので、風通しを意識しないとアブラムシやハダニ、カイガラムシ、うどん粉病などの病害虫がつきやすくなります。
夏は西日を避け、冬は霜に当てないように保護する必要があります。
水を好むので特に夏の水切れには注意してください。
春の芽出し頃からは1日1~2回で、夏は1日2~3回、冬は2~3日に1回を目安に、表土が乾いたらたっぷり灌水します。
比較的肥料を好む樹種ですが、肥料を与えすぎると枝が徒長して花芽が少なくなるので控えめがいいです。
3月頃から梅雨入りまでに月1回程施肥し、夏場は一時中止して、実が固まる9月~10月頃に秋肥を与えてください。
肥料は油かすに骨粉(リン酸分)を3割くらい混ぜたものを与えると実付きがよくなります。
野バラの花芽分化は春伸び出した新芽が2~4cm程に伸びる4月頃に始まります。
剪定は芽が膨らみまだ伸び出していない2月下旬頃に行ってください。
1月中に剪定をしても悪影響はありませんが、あまり遅いと花芽ごと剪定してしまうので注意してください。
全体の剪定は落葉後の11月~12月上旬頃に行います。
剪定は伸びた枝を2~3芽残して、芽の上5mmくらいの長さで切り戻します。
芽の向きを見ながら将来どの方向に枝が伸びるかを考えて剪定することも大切です。
萌芽力が強く手入れをしないとすぐに樹形を崩してしまいますから、できるだけ思い切った切り戻しを心がけてください。
胴吹きやヒコバエが出やすいですが、そのままにしていると古枝の力が奪われて役枝が枯れてしまうので、不要なものは早めに切り取ってください。
枝は曲げやすいので針金もかけやすいです。
針金かけはいつでもできますが、生長期の間だとたちまちに形を崩してしまうので、しっかりかけるなら成長が落ち着き落葉した秋に行うのが簡単です。
針金が食い込まないように注意し、芽出し前の剪定をするときには外してください。
野バラの枝は蔓性で長く伸び、中には交差したり逆さ枝になるものがあるので剪定や針金を使った矯正が必要になります。
風通しをよくするためにも全体の枝がほぐれるようにバランスを取りながら針金をかけてください。
野バラの花:5月(東京)
雌雄同花で、自然に受粉もしますが品種によっては自家不燃性の高いものもあります。
受粉を助けるために数株寄せておくか、ジベレリンも効果があります。
ジベレリンは規定の濃度に希釈し花に数回に分けて散布すればほぼ100%結実します。
バラの植え替えは、根頭癌腫病の予防のため秋か芽出し前に行います。
バラの芽出しは他の樹種よりも早く、2月になって芽が膨らみ始めたら植え替えの適期です。
根を整理したら、ヤシマストマイ溶液に浸漬して消毒し、病気の蔓延を防ぐため使用した道具類も必ず消毒しておいてください。
根の生長が早いので植え替えは根の詰まり具合をみて、1~2年に1回の間隔で行います。
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