盆栽の冬の管理

投稿日:2017/02/10 更新日:2023/01/18(更新回数3)

盆栽の冬の管理

日本の国土は沖縄地方や北海道、東北地方など限られた地域を除きそのほとんどが温帯に属しているので、寒さの厳しくなる冬の期間は盆栽たちを寒害から保護する必要があります。

冬の保護は単に寒さだけでなく乾燥した冷たい風や積雪、凍てつきや霜の被害から樹を守るために事前の保護対策をすることをいいます。

直接風や霜等が当たらないような安全な場所に樹を取り込むことになりますが、保護する前には整枝作業や消毒、掃除などを済ませておきましょう。

C o n t e n t s

  1. 日本の冬
  2. 耐寒性の違い
  3. 冬の保護と管理(ムロ入れのタイミング・置き場所・水やり・肥料・ムロ出しのタイミング)
  4. 病害虫対策
  5. 関連ページ

1. 日本の冬

日本の冬は太平洋側と日本海側、東北地方側と九州地方側でかなり状況がかわります。

また、地形や棚場の環境(棚場の方角や周りの建物)によっても違ってきますので、冬の管理もそれぞれの地域や環境に応じた対策が必要になります。

日本の冬の気候

日本の冬の積雪量と天候の特徴(2020年12月下旬)

太平洋側の気候

日本の太平洋側に位置する地域では、気温は「南高北低」で、高地になるほど低くなり、低地や海沿いにいくほど温暖になります。冬は晴天の日が多く、内陸部になるほど寒暖差が大きくなる条件が揃います。

季節風の影響で乾いた冷たい風が吹くとことも特徴です。

関東以南の沿岸部は南からの温かい海風の影響で、冬でも比較的温暖な地域が多く、都心部や千葉、横浜、四国などでは冬でも冬囲いをぜずに管理できることろもあるようです(暖地性の樹種を除く)。

日本海側の気候

対して日本海側の地域では、昼も気温が上がらず毎年厳しい寒さとなり、大量の積雪が観測されます。冬型の気圧配置によって、大陸北部からの寒気(北西の風)が吹き付け、とても寒い日が続きます。

フェーン現象により日本海側に低気圧が発達しやすく、みぞれやガスの発生が多いというのも特徴です。

寒冷地になるほど冬の期間が長く、厳しい寒さや積雪による被害も大きくなります。早いところでは10月頃から冬囲いの準備が始まり、5月を過ぎても通常管理ができないところもあるようです。

2. 耐寒性の違い

盆栽を育てる上では、植物の自生地の環境を知ったうえでどの程度の寒さや暑さに耐えられるのかを把握しておく必要があります。

盆栽樹種を常緑針葉樹(針葉樹)落葉広葉樹(落葉樹)常緑照葉樹(常緑樹)に分けたとき、耐寒性の強いもは①針葉樹>②落葉樹>③常緑樹という順になります。

常緑針葉樹(針葉樹)

マツ類やヒノキ類などの針葉樹は、根が何日も凍って溶けないということがない限りは、どんなに寒くても冬を越すことができます。

主に高山帯や寒冷地に自生が見られますが、その丈夫さから平地や丘陵地にも植樹され、環境への適応力の強いものが多いです。

特に耐寒性の強いものには、クロマツ、アカマツ、ゴヨウマツ、シンパク、カラマツ、ヒノキ、カラマツ(落葉樹)などが当てはまります。

落葉広葉樹(落葉樹)

モミジやカエデ、ケヤキ、シデ類、ブナ、イチョウのほか、サクラやウメ、長寿梅、カイドウ、野バラなどのバラ科樹種などがあります。

これらの落葉性広葉樹は凍結を防ぐために冬に向けて体内に糖分を溜め込むことができるため、葉が付いている時期では氷点下1℃~3℃で寒害を受けるものの、落葉後は耐寒性が増して氷点下10℃を下回っても耐えることができます。

常緑照葉樹(常緑樹)

クチナシやキンズ、椿など、一年中葉をつけている常緑照葉樹は比較的温暖な地域に自生しているものがほとんどで、このような暖地性樹種は零下になると寒害が起こりやすいところがあります。

ある程度の寒さに耐えられる樹種もありますが、針葉樹や落葉樹のように敢て寒さに晒す必要はありません。

また寒さに強くてもサイズの小さいものや、秋に強い剪定や植替え、針金を掛けたものや、枝が細く出来ている雑木類などは早めの保護が必要です。

積雪

マツやシンパクなど寒さに強い樹種は乾燥に注意すれば特別な保護なしでも大丈夫ですが、ミニサイズのものは保護が必要かもしれません

寒さに弱い樹種(暖地性樹種)

トショウ、柑橘類(キンズ、マートルなど)、クチナシ、椿、シャリンバイ、ハクチョウゲ、スイレンボク、緋ネム、ハリツルマサキ、姫桜桃、台湾ツゲ、ザクロ、ベニシタン、百日紅、山アジサイ、ハンショウヅルなど

また、耐寒性は備えているものの、冬の乾燥に弱く盆樹で寒害にあいやすいものには、コメツガやエゾマツなどがあります。

3. 冬の保護と管理

ムロの例

通常棚場にしている場所の冬囲いの一部。棚下や発泡スチロールケースに樹を入れています

冬の保護は、寒さや乾燥した風、霜、積雪などから盆樹を守るために囲いを設け、外気を遮断することを目的としています。よほど寒い地域を除き、加温する必要はなく、低温で一定の湿度が保たれた場所で樹を休ませるために保護をします。

盆栽界ではその設備を「ムロ」といい、箱やフレームに樹を移動し保護することを「ムロ入れ」といいます。

ムロはフレームで囲ったビニールハウスや半地下など本格的に作る業者や趣味者もいますが、発砲スチロール箱や棚下のスペースを囲った簡易ムロでも十分に機能します。

棚下を利用する場合は、上からビニールシート(ブルーシート等でもOK)を2重にして被せ、風で煽られないように重しをのせて、中に盆栽を収納してください。トタンで囲ってもいいです。

天気のいい日中は蓋やシートを開けて換気をし、一定の気温と湿度を保てるようにすれば立派な保護施設になります。

ムロ入れのタイミング

小品サイズ盆栽のムロ入れのタイミングは、日長が短くなり、気温が5度以下になる日が続く頃で、関東だと12月中旬頃。早朝の庭や棚場をチェックして霜が2~3回降りたのを確認してからムロ入れを始めてください。

ムロ入れの時期

朝霜が降りているのを2~3回確認

一定の寒さに晒すことで冬の到来を知らせ、寒さが最も厳しくなる時期に向けて耐寒性を上げさせる支度をさせる狙いがあります。

人間の感覚で暖房のある部屋で保護しようとすると、翌年の芽出しやその後の成長に悪影響を及ぼしますから、一定の低温下で休ませるつもりで保護をしてください。

ただし、寒さに弱い暖地性の樹種は寒さに晒す必要はありません。ある程度まで耐えられるものもありますが、春になっても樹勢が上がらず樹作りができなくなるので、早めの保護が必要です。

関東なら通常のムロ入れよりも1ヶ月ほど早め(11月中~下旬頃)にムロ入れ準備を始め、ムロ出しも気温が暖かくなってから行うようにしましょう。

保護の仕方は他の樹と同じでいいですが、特に寒さの厳しい寒冷地では室内で加温が必要な場合もあります。

冬の置き場所

冬期保護中は暗い場所でもOK。天気のいい日は寒気を兼ねて日光浴

冬の間ほとんどの樹は休眠状態に入ります。落葉樹は完全に葉を落とし、光合成や呼吸もストップしていますから、生長期のように太陽の光に当てる必要はありません。

常緑の松柏樹種は冬でもわずかに活動していますが、やはり生長期ほどの日照は必要なく、春まで完全に遮光したからといって生育に影響がでることはほとんどありません。

寒地では雪解けまで真っ暗な半地下に埋まっている状態で保護されるところもあります。

ただし、マツやシンパクなど日照を特に好む樹種は、天気のいい日中は換気も兼ねて陽に当ててやるといいでしょう。

ビニールハウスや棚上のフレームを利用したムロなら、冬期も比較的明るく冬越しができますが、日中は寒気するなどして、ムロ内が高温にならないように注意が必要です。

水やりと肥料

水やり頻度は少なくなる。肥料もストップ

冬は水の吸い上げも減るので灌水は活動期ほど必要ないのですが、冬の乾燥した空気は意外に土の水分を奪い、油断して水切れさせることがあります。

風の強い日や晴天が続く日は特に乾きも早くなるので、棚上管理の樹はもちろん、ムロにいれたものでも1日1回は乾き具合をチェックしましょう。

また、夜間氷点下になる真冬は、用土中の水分が氷って膨張し、鉢が割れたり根を痛めたりする危険があります。凍っても昼間に溶けるなら大丈夫ですが、1日中凍った状態が続くと根が水を吸えず、耐寒性の強い樹種でも障害がでます。水はできる限り温かい午前中のうちに与え、夜に余計な水分が残らないようにしてください。

冬の間は植物の生育も休止するので、肥料は必要ありません。

庭木や果樹・花木類には寒肥といって休眠期に肥料を施すことがありますが、盆栽の場合は用土を汚すだけですので理由が無いかかぎり取り除いておきましょう。

余計な肥料が残っていると、ムロ内の湿度でカビが発生しやすくなります。

ムロ出しのタイミング

ムロ出し

新芽が伸び出しても3月いっぱいは保護が必要

「ムロ入れは遅め、ムロ出しは早め」というのが冬期保護の基本で、芽出しの時期になれば通常管理の準備を始めますが、春になったからと急に通常管理に戻すことは出来ません。

実際には春の彼岸前後から芽動きが活発化しますが、4月を過ぎても積雪や遅霜が観測される所もありますから、ムロ出しは慎重に行ってください。

2月下旬~3月は植替えのシーズンですが、植替え後も引き続きムロ内に取り込み、乾燥を防ぎながらゆっくり外気に慣していきます。

気温が暖かくなれば蒸れてくるので、日中はシートや蓋を開け、棚上で鉢を温め根の成長を促してやりましょう。

夜間の冷気にも少しづつ慣していきますが、遅霜の可能性があるうちはシートや蓋をずらしたままにしたり、棚下などに下ろしたりして、新芽が霜や強風で傷まないようにしてください。

完全に通常管理になるのは、遅霜の心配がなくなる3月下旬~4月上旬頃(関東)です。

ムロ出しの時期は季節の変わり目で風が強く、用土の乾き方も早くなりますから、植替え後は水苔やネットを張るなどして水切れのないように注意してください。

4. 病害虫対策

幹掃除、ジンシャリ化粧

防寒のためムロや屋内に取り込んだ盆栽は、風通しが悪くなりがちで細菌や害虫が潜伏しやすい環境でもあります。

一定の湿度と温度が保たれたムロの中は病害虫にとっても快適な潜伏場所になるので、歯ブラシなどで幹や根張り部分を磨き、表土や幹を覆う苔や汚れも綺麗に取り除いておきましょう。

ムロ入れ前の掃除

ムロ入れ前の幹掃除。シャリの境目も綺麗に掻きだして、石灰硫黄合剤を塗っておきましょう

元からジンシャリのあるシンパクやトショウ、イチイやウメなどは、剥皮部分と水吸いとの境目に越冬虫が潜り込んでいる場合がよくあるので丁寧に掻き出してください。

同時に、原液~数倍程度に希釈した石灰硫黄合剤でジンやシャリ部分を塗り直し、腐食を防止しておきましょう。

剥皮したばかりのものは、形成層から木質部に薬剤が染みこんで芽先を痛めるので、傷口を癒合剤で保護してから希釈した石灰硫黄合剤を塗るか、肉が巻くまで接木テープで保護しておいてください。

消毒(殺虫・殺菌)

冬期期間中の消毒

寒中の殺菌の様子(電動噴霧器でキノンドーを散布しているところ)

低温順化により細胞壁が肥厚する休眠期間中は、浸透性の高い薬液も高濃度で使用できるため、駆除しきれなかった越冬病害虫を根絶するチャンスです。

越冬病害虫は植物組織上を卵や冬胞子の状態で越冬し、気温が温かくなってくると爆発的に繁殖・蔓延するため、春までにしっかり対策しておきたいところ。

ムロ入れ前と寒中(2月頃)の最低2回は必ず全ての樹を消毒・殺菌し病害虫を駆除しておいてください。

石灰硫黄合剤(多硫化カルシウム)

越冬病害虫の防除に効果のあるものとして定番の薬剤に石灰硫黄合剤があり、果樹類を主とする農作物をはじめ、盆栽界でも生産者や愛好家の間で使用されています。

浸透性が強く、ほとんどの越冬病害虫(カイガラムシを除く)に効果がある万能薬として使われています。

マツの葉フルイ病を予防する効果も高いようです。

石灰硫黄合剤

値段は10L(リットル)で2千円~3千円程。宮内の硫黄合剤株式会社やさくら化興などのメーカーがあります。

強アルカリ性で扱いに注意が必要なため少量での規格販売は禁止になっていて、現在は10L容量からしか購入できないので愛好家同士で分け合って使われることが多いようです。

小分けにする場合は、ラベルを貼ったガラス瓶に入れて冷暗所保存。ペットボトルに入れると容器の劣化や誤飲の危険があります。

石灰硫黄合剤は園芸用にも使われる入手の用意な農薬ですが、強アルカリ性のため取扱には注意が必要です。強い硫黄臭がする上、皮膚や目に入ると危険ですから、できるだけ風のない換気のできる空間で使用してください。

浸透性が強く、皮膚や眼などをおかしやすいので、厚手のゴム手袋はもちろん、マスクやゴーグル等を必ず着用しましょう。

石灰硫黄合剤の使い方

石灰硫黄合剤を水で薄め、地上部に散布、塗布、ドブ漬けなどで被膜を作らせます。樹の数が多い場合は噴霧器を使って散布する方が早いですが、小品サイズならドブ漬けが一般的です。

石灰硫黄合剤

ひっくり返してドブ浸けしたら、横にして乾燥させる

希釈倍率は、落葉樹や松柏樹種では30倍その他の常緑樹では40~50倍くらいを目安に水で希釈して使用してください倍率は人により違いますが大体30倍くらいで使うことが多いようです。

マツやシンパクなどの松柏樹種は、高濃度の石灰硫黄合剤が葉に付くと多少やけ込みます。温かくなるにつれ元に戻りますが、気になる人は葉に付くのを避けて筆(アクリル製)で幹枝に直接塗ったりもします。

ドブ漬けした後は鉢や土に薬剤が染みないように水気を切ったり横に転がしたりして、陽の下でしばらく乾かしてください。しっかり乾かすことで表面に薬剤の皮膜ができて効果が持続します。

乾いて2~3日もすれば樹全体が真っ白になりますが、春になる頃には流れて取れるので心配いりません。

また、浸透性の強い薬剤ですからサツキの葉や芽に使うと薬害がでやすいです。サツキには使用を控えるか、薄めにして散布してください。

その他の殺虫殺菌剤

石灰硫黄合剤は、強い硫黄臭がします。強アルカリですから処理にも気を遣いますし、住宅事情によっては使用を控える必要があります。

石灰硫黄合剤を使わない場合は、一般家庭でも使いやすいサンヨール(有機銅系殺菌殺虫剤)やGFオルトランC(アセフェート系殺虫殺菌剤)、ジマンダイセン(ジチオカーバメート系保護殺菌剤)、キノンドー(有機銅)などでも一定の効果が期待できます。

石化硫黄合剤では駆除できないカイガラムシには、補殺するかマシン油などの専用剤を使うようにしましょう。

サンヨール液剤(殺虫殺菌剤)

【有効成分:ドデシルベンゼンスルホン酸ビスエチレンジアミン銅錯塩】

サンヨール液剤

匂いも優しいので使い勝手がよく、冬だけでなく年中使えます。そのまま散布するスプレー式と、原液を希釈するタイプもあります。

越冬病害虫対策にも使用されますが、効果の持続性はやや弱め。その分定期的に散布し、他の薬剤と交互に使うとなお効果的です。

効果のある害虫:アブラムシ類、コナジラミ、チャドクガ、マイマイガ、ナメクジ、カイガラムシなど
効果のある病気:うどんこ病、べと病、葉かび病、灰色かび病、白さび病、黒星病、褐斑病

GFオルトランC(殺虫殺菌剤)

【有効成分:アセフェート・MEP・トリホリン】

GFオルトランC

広範囲の病害虫に効果のあるエアゾルタイプの病害虫防除剤。

オルトランとスミチオンの他、うどんこ病や黒星病にも効く殺菌剤のサプロールが配合されていて、広い範囲の病害虫に対して速効性を示します。

効果のある害虫:アブラムシ類、グンバイ虫、ケムシ・アオムシ類、チャドクガなど
効果のある病気:うどん粉病、黒星病のほか広範囲の越冬病害虫

マシン油(カイガラムシ駆除剤)

【有効成分:マシン油乳剤】

マシン油

鉱物油などを由来とする機械油に乳化剤を混ぜ合わせた殺虫剤。

カイガラムシやアブラムシ、葉ダニ類などの駆除に効果があり、油膜で害虫の気門(呼吸口)を物理的に塞いで窒息させることで殺虫効果を示します。

特に石化硫黄合剤でも駆除が難しいカイガラムシに効果があり、対象害虫に直接散布または塗布して使います。

ただし、コーティングする力が強いため、休眠中のみの使用がお勧め。物理的な接触剤として使うもので、まちがって枝葉に散布すると気孔も塞いでしまい、光合成や呼吸ができずに樹が枯れる危険があるので注意してください。

使用方法に気を付ければカイガラムシ駆除効果は高いものです。

キノンドー(殺菌剤)

【有効成分:有機銅(8-ヒドロキシキノリン銅)】

キノンドー

薬害発生リスクの大きい無機銅剤の欠点を改良しつつ、ボルドー液の良さを活かした殺菌剤。

主成分である有機銅(不溶性銅)の粒子が外部からの病原菌の侵入を防止すると同時に、水に溶け出した銅イオンが病原菌の酵素系を阻害することで効果を発揮します。

黒星病、黒点病、斑点落葉病、炭疽病、うどんこ病、落葉病、縮葉病、そうか病、輪紋病、べと病菌などの他、マツ葉ふるい病にも効果があるため石灰硫黄合剤の代用薬として使うことができます。

病原菌に対する殺菌効果に加え、植物の病害抵抗性を強める働きも持つとされます。幅広い病害に効果があり、予防効果にも優れた基幹防除剤として広く使われています。

こちらの商品は水和剤(粉末を水に溶かすタイプ)でお買い得ですが、調整が手間なのでフロアブル剤の方が使いやすいと思います。

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コメント

かずゆき さん 2016年11月24日19時29分
こんにちは。
2か月ほど前から盆栽を始めた初心者です。
とてもためになるサイトで、よく拝読しております。

冬季の管理にかんしてご質問したいのですがいいでしょうか。
こちら東京なのですが、これから冬にかけてどのような管理をしていったらよいでしょうか?
本やウェブサイトをいろいろ読みましたが、人によって書いてあることが違うので混乱しています。笑
きみさんは東京とのことで、こちらも東京ですので環境が近いかと思い、お話を伺いたいと思いました。

状況としては、日当たり風通しのよいマンションのベランダです。
非耐寒性の樹種はありませんが、中ではクチナシが少し寒さに弱いそうなので心配しています。
今日は季節外れの大雪で、ベランダにあるベンチの下に避難させました。
そこで霜や強風は防げると思いますが、冬中そのくらいの保護で大丈夫でしょうか?
東京でもムロ入れなどの保護をしたほうがいいのでしょうか。
きみさんはどのような対策をしておられますか?
きみ さん 2016年11月24日22時50分
かずゆきさん
コメントどうもありがとうございます。今日の雪はすごかったですね。。
わたしは冬は毎年発砲スチロールで管理しています。時期は最低気温が7度を下回る日が1週間以上続くようになったら準備を始めています。
今回は急だったので発砲の調達が間に合わず、一部はかずゆきさんのように棚下に置いています。
クチナシは寒さに弱い樹なので、できればムロ入れしたほうがいいです。棚下管理でも、葉がショボショボになりますが枯れることはないかな。暖かくなると復活しますが、枯れては困るので昨日から発砲に入っています。
かずゆき さん 2016年11月25日12時18分
お返事ありがとうございます。
東京でもしっかり対策したほうがいいんですね。
そんなに数はないので、小さいビニールハウスでも買ってみようとおもいます。
わからないことだらけですがとりあえず枯らさないようにがんばらないと。笑
きみ さん 2016年11月25日12時45分
かずゆきさん
寒さというより、風に当てないような工夫が要ると思います。
温室ビニールもいいけど、日に当たる場所だと温度がビックリするくらい上がるので、ビニールを開けておくとかしないと樹が駄目になります。
発泡は管理楽ですよ~
かずゆき さん 2016年11月26日10時39分
ビニールハウスの方が日当たりがよくていいかと思ったんですが、
常緑樹でもそんなに日に当てなくても大丈夫なんでしょうか?
きみ さん 2016年11月26日18時08分
冬でも日中太陽に当たれば、ビニールハウスの中はかなり高温になるので風よけのつもりで設置するほうがいいですよ。
針葉樹以外の常緑樹は寒さに弱いのが多いし、真冬は発砲に入れっぱなしです。
晴れた日でも蓋をずらしておくくらいであまり太陽に当てません。
かずゆき さん 2016年11月27日12時14分
なるほどいれっぱなしで大丈夫なんですね~
かずゆき さん 2016年12月17日10時25分
こんにちは。最近すっかり寒いですね。
しばらく前から樹たちはビニールに保護しております。
ですが「霜に2~3度当ててからがよい」との情報もあり、
まだ早いのではとも思うのですが、大丈夫でしょうか?
きみ さん 2016年12月17日11時19分
かずゆきさん
キンズとかクチナシ、小さいウメモドキなんかは早めの保護がいいですけど
その他の樹はやっぱり霜に数回当てておいたほうがいいです
わたしは12月入って全部発砲にいれましたけど蓋してませんでした。
先週氷が張ったので、夜間蓋を閉めることにしました。
あまり早いのはよくないかな~。。
かずゆき さん 2016年12月17日20時11分
僕もしばらく放置してましたが、先週末くらいに最低気温が0度になってきたので、
保護を始めたかんじです。
週明けからまたちょっと暖かくなるみたいなので、
夜もビニールの入り口あけっぱにしておこうかな。
でも中なら霜が降りても当たることはないですよね~。
内山 秀男 さん 2017年02月15日16時51分
冬の消毒で石灰硫黄合剤をまきました。このサイトの冬の管理方法の中で指摘されているようにきちんと鉢の養生をしておけばよかったのですが、しませんでした。(散布後少しは水で洗ったのですが…)
現在盆栽は白く、鉢にも斑点が付きました。盆栽の方は徐々に雨などで取れているようですが、鉢の部分は取れません。何か酸などで拭いたらよくなるでしょうか。もしよい方法があれば教えてください。次回からは工夫したいと思うのですが…。
きみ さん 2017年02月15日17時11分
内山さん
仕立て鉢ならあまり気にしないでそのまま使ってしまいますけど、気になるようなら酢を含ませた布でふいてみて下さい。強アルカリを中和するので綺麗に取れるかもしれません。
根などに直接かかるとよくないですが、拭き取るくらいなら今度やってみようかなと思っていたところです。
今までは消しゴムで消してました。
内山 秀男 さん 2017年02月16日20時40分
いつもお世話になっております。盆栽を始めて数年で、盆栽教室に通いながら、祖父や父が育てた盆栽を育てています。質問は松盆栽です。教室ではこの冬に松の葉を1本(一対)残してすべて葉を落とした方がよい。(ただし取り扱い中(針金かけなどで)に取れることを見越して2本残してカットするとよい)この方法が植物の生育上も理にかなっているとのことでした。本などでは盆栽の上:中:下で3:4:5くらいの割合で葉を残した方がよいとあるのですが。少し危険すぎて鋏が動きません。きみ さんの方でこのような事をされたことがありますか。もし分かれば教えてください。(盆栽技術も日々進歩しているのでしょうか?)
先日の石灰硫黄合材は、食酢(スーパーで一番安い分)を原液で塗って状態を観察中です。(食酢は盆栽の苔の除去に通常使っています。)
きみ さん 2017年02月17日09時59分
内山さん
松の葉抜きは冬~今時期までやりますが、樹の樹勢に応じて残す葉数は調整したほうがいいと思います。強めの葉抜きを予定している場合は、芽切りはしないでおきます。
黒松や錦松はOK。赤松は弱いです。
私は2~3対残しでやってます。やっぱり下枝は多めに残しておきます。
それぞれやり方はあると思うので、1対残しも間違いではないです。
石灰硫黄合剤のお掃除については、自分は消しゴムしか使わないので情報不足ですみません。ちょっと実験してみます。
ようじ さん 2017年12月07日08時49分
きみさん

初めまして、最近盆栽を始めたばかりのど素人です。
全く何もわかっていないのですが、分かりやすく記載して
いただいているきみさんのサイトを拝見し日々勉強してい
ます。

冬の管理について教えてください。
殺虫殺菌を行いたいのですが、石灰硫黄合剤は10L以上でし
か購入できないため、ホームセンターで殺虫剤と殺菌剤を
それぞれ行えば良いと聞き薬剤を購入しました。

質問ですが、殺虫剤と殺菌剤は同日に噴霧しても良いので
しょう?
また、噴霧の順番はありますでしょうか?

基本的なことで大変恐縮ですが、よろしくお願いいたします。

なお、差中殺菌後は簡易ムロにて冬越しをしようと思って
います。

居住地   :京都市内
殺虫剤名  :キング95マシン(マシン油乳剤)
殺菌剤名  :STダコニール1000
盆栽    :五葉松、黒松、鹿児島紅梅、紅紫檀

以上、よろしくお願いいたします。
きみ さん 2017年12月07日11時23分
ようじさん
はじめまして。コメントありがとうございます!
薬を散布する順番は気にしなくていいです。
薬によっては混ぜられるものもありますけど、同じ日に使うなら先に散布した薬が乾いてからがいいでしょうね。
私は2種類つかう場合は、どっちを使ったかわからなくなるので、日を分けてやります。
紅紫檀は寒さに弱いらしい(そんなに気にしたことないんですけど)ので、過保護にならないくらいに保護してあげてください^^
ようじ さん 2017年12月07日12時45分
きみさん

早速のアドバイスありがとうございます。

もうかなり寒くなってきてますので、同日に噴霧して
あげるようにします♪

紅紫檀は、寒さに弱いみたいですが他の盆栽と同じよ
うに管理しようと思います。
これが過保護にならないくらいにならないかもですが。

これからも色々と勉強させていただきますので、引続
きよろしくお願いいたします。
ようじ さん 2017年12月18日12時53分
きみさん

盆栽初心者のようじです。
質問ばかりで申し訳ございませんが、管理方法
について、もう1つお教えください。

年末年始に5日間ほど留守にするのですが、そ
の間の水やりについて悩んでいます。

毛細管現象で水やりができるツールを購入した
のですが、持っている盆栽は小さいので、水の
やり過ぎにならないかと思っているのですが、
大丈夫でしょうか?

もっと適切な水やりの方法があればお教えくだ
さい。

因みに、京都市内で盆栽は簡易ムロに入れてい
ます。

よろしくお願いいたします。
きみ さん 2017年12月18日22時52分
ようじさん
たっぷり灌水して発砲スチロールに入れてしっかり蓋をしていれば4~5日はもつと思います。私はまだ蓋してませんが、それでも2~3日は確実に乾いていないです。
小さいといってもきっと私の樹よりは大きいでしょうし、土も沢山入っていると思うので、発砲ならおそらく大丈夫かと
今はあまり水を消費しないので浅く腰水にしたりお風呂場においておくなどしてもいいかもしれませんね
ようじ さん 2017年12月19日08時40分
きみさん

早速のアドバイスありがとうございます。
なるほど、ここでも発泡スチロールが使える
んですねぇ♪

どこかで発泡スチロールを調達してきます!

先日、購入した物は夏に使うようにしたいいと
思います。

色々と勉強になりますよ。

これからもよろしくお願いいたしますm(__)m
ヒロ さん 2018年11月24日07時23分
盆栽初心者で、参考にさせていただいてます。イソザンショウ(天梅)に関して質問があります。奄美群島から福岡に引っ越しししました。島で育てていたイソザンショウも持ってきて、こちらで始めて越冬します。気温が、何度くらいになったらムロに入れたら良いでしょうか?ムロは発泡スチロールか衣装ケースで代用しようと思っております。よろしくお願いいたします。
きみ さん 2018年11月24日09時22分
ヒロ さんへ
イソザンショウは暖地性の植物ですが、結構寒さには強い方だと思っています。
一応参考の気温は、「日中の平均気温が8度」で、それ以下の日が2~3日続くようならムロ入れします。
夜間は蓋をしめて、気温があがる昼間は換気のために蓋をずらしておきます。
ただ奄美大島って結構まだまだ温かいですよね?奄美の気候になれている樹なら、早めの保護が必要かもしれません。
夜間の冷え込む間だけ風をしのげるような環境を準備しておいたほうがいいかも。
ヒロ さん 2018年11月25日12時28分
返信有り難うございます!気温や風に気をつけて管理しようと思います。
ようじ さん 2018年12月04日10時10分
きみさん

サイトを拝見し勉強させていただき、ありがとうございます。

1点お教えください。
今回初めて石灰硫黄合剤を購入しました。

ドボ浸けをしようと思っているのですが、使い終った石灰硫黄合剤の処分はどうしたら良いのでしょうか?
置いておき次回に使う(保管限度も知りませんが)ことも可能なのでしょうか?

アドレスよろしくお願いいたします。
きみ さん 2018年12月05日21時34分
ようじ さんへ
石灰硫黄合剤は強アルカリなので、お酢などの酸性の液剤で中和できます。
大量でなければ、すこしずつ大量の水で薄めてお酢で中和したものを捨てるしかありませんね~。下水などに捨てるのはオススメできないので、中和したものを布に含ませて燃えるゴミとしてだすとか、庭があればその隅に捨てるとかしてくださいね。
使用期限は5年くらいだったと思います。わたしはもったいないので去年使ったものも利用しますが、0度以下になると結晶化してしまうので水で薄めるとか室温で暖めるなどしています。
ようじよう さん 2018年12月05日23時40分
きみさん

早速のアドバイスありがとうございます。

使い終った石灰硫黄合剤を廃棄することの難しさがよく分かりました。

私は、持っている鉢数も少ないため、少量を希釈して刷毛塗りか噴霧かで対応するようにします。

希釈して余ったものも翌年に使用できるとのことですので、そのように対応したいと思います。

ありがとうございました、今後ともよろしくお願いいたします。
きみ さん 2018年12月07日11時58分
ようじよう さん
使えそうだったら使いますけど、いちど希釈したのは結晶化しやすいので効果のほどはどうでしょうか...結局廃棄してしまうんです。(=_=)少量なら刷毛塗りで間に合うでしょうね。
ジウン さん 2020年01月20日12時03分
きみさん。初めまして。ミニ盆栽の初心者。冬超しの水やりについて教えていただけますか。北関東の乾燥した風から盆栽ちゃんを守ろうとムロを作りました。地面に砂利がしかれたところに網目のトレーに並べ、周りをブロックと板で囲いました。過保護に板で全面蓋をしたら、いつまでたっても、湿った状態です。ちなみに3週間経過しても乾きません。今日は天気がいいので蓋を取り、板も乾かしています。午前中に水やりをしました。今後はどのようにしたらよろしいでしょうか。アドバイスをいただけたら有難いです。
きみ さん 2020年01月24日17時29分
ジウン さんへ
お返事遅くなりすみません。ムロ内は結構湿気が残るものなので、きにしなくていいと思います。
地面に直置き(?)それに近い状態ならなおさら、湿気は戻ります。それでいいです
しっかり消毒や殺虫剤を散布していれば変な雑菌もわきません。
ムロ入れ中は昼間蓋をあけたりしますが、これは樹を日光にあてるのではなくてあくまで換気です。
換気していれば乾きも早いと思います。
むろひめ さん 2020年04月09日06時01分
きみさん
いつもお世話になってます。
昨日、姫リンゴをムロから徐々に出したのですが、
どうやら、冷たい乾燥した風にやられたようで、
一部葉が茶色になってしまいました。
この盆栽の回復方法をご教示ください。
きみ さん 2020年04月09日17時52分
むろひめ さんへ
写真がちっちゃくてよく見えませんが、霜に当たらなければ大丈夫なんですけれどね水切れでも葉焼けするのでどちらかだと思います。
この葉自体は治らないので、新しい葉がでる環境を整えてやることだと思います。
軽い葉焼け程度ならまた吹き直してくるので、様子みて、新しく葉が出て固まるまでは傷んだ葉もそのまま残してやってください。
むろひめ さん 2020年04月10日15時38分
ご教示ありがとうございます。
しばらくこのまま経過観察することにします。
ありがとうございました。
ayacos さん 2022年02月13日16時31分
ムクロジの実生が一年経ちました。盆栽の画像があればお願いします。
きみ さん 2022年02月13日17時04分
ayacos さんへ

ごめんなさい!ムクロジもっていないです~?
こた さん 2022年12月29日07時08分
冬の消毒で、石灰硫黄合剤とサンヨールで、来年の虫の付き具合を比較しようと思ってます。
石灰硫黄合剤は20倍で濃いめの散布をしました。代替品のサンヨールは通常は500倍で散布しているのですが、冬の消毒として利用する場合、濃度は通常よりも濃くしたほうがいいですか?それとも通常通り500倍でいいですか?
きみ さん 2022年12月29日15時00分
こた さんへ

わたしも今年はムロ入れ前の石灰硫黄合剤を使いませんでした。
数があるので寒中には使うつもりですが、最近はサンヨールなどの総合剤で代用をする人も多いですね。
松柏類はキノンドーとか。

サンヨールの濃度はおっしゃるように、休眠中は通常より濃い目でいいと思っています。
といっても説明書をみても500倍くらいでの使用が1番濃いので、極端な濃度にはできませんが
、、、

大体300~400倍くらいで使っていますが、常緑樹でも薬害をみてないので今の所大丈夫のようです。
こた さん 2022年12月30日05時54分
ありがとうございます。間を取って400倍あたりでやってみようと思います。
石灰硫黄合剤は、12月と1月に2回やって、あとは春以降の通常消毒になるのですが、サンヨールは持続力が弱いと聞きます。冬期中は、どのような間隔で散布すればよいでしょうか?なにせ、毎年石灰硫黄合剤だったので、サンヨールは初めての試みです。もしサンヨールで虫がつかなければ、使用しやすいので、今後検討しようと思います。
その他マシン油も候補なのですが、サンヨールしておけば大丈夫ですかね?
きみ さん 2022年12月30日16時53分
こた さんへ

サンヨールは石灰硫黄合剤のようになんにでも効く農薬ではないので、同じ効果が期待できるわけではなく、確かに持続力も弱いと思います。
そして説明書に記載されているように、樹木類でも使用回数に制限がありなんども使えるものではないようですので、他の殺菌殺虫剤も併用して使うといいと思っています。

使用間隔はこれという決めごとはしていませんが、サンヨールのような「やさしめ」の薬をメインに使う場合は、マシン油の他、コテツフロアブルやキノンドー(銅水和剤)などやや効き目の強い感覚のある農薬も併用して月に2回ほど消毒しています。
しん さん 2023年01月26日07時55分
初めての冬越しです。
神奈川で二回南向きのベランダに置いています。
発泡スチロールの底に水抜きの穴を開け、夕方には蓋をしているのですが、朝に蓋を開けると鉢の土が凍っています。
蓋を取って太陽に当てると雪が溶けるのですが、これで良いのでしょうか?
先日5日ほど留守にしたのですが、その間はずっと凍ったままだったと思うのですが、樹は大丈夫でしょうか?
水抜きのための穴を多めに開けたのがいけないのでしょうか?
きみ さん 2023年01月26日17時07分
しん さんへ

こんにちは。お返事おくれてすみませんでした。
凍結しても日中溶けるようなら全然問題ないみたいです。
ただ何日も凍結した状態が続くと根も水を吸えませんので、一見水分があるようでも水切れさせてしまうことがあります。
積雪のおおいところでも、土が乾いてしまうことがあるらしく、水をかけて雪を溶かすことがあるそうです。凍結した状態がいつまでも続くようでしたら、水をかけて溶かしであげてください。
ただし朝方などまだ冷え込みがある時間帯に水をかけると、かけたそばから凍ってしまうので、気温があがる10時~14時くらいにやるといいと思います。
水抜きの穴は一箇所だけよりも数カ所あけたほうがいいですね。