クコ(枸杞)の育て方
クコ(枸杞)はナス科クコ属の半落葉~落葉性低木。雌雄同株。
中国、台湾、朝鮮半島や北海道から沖縄までの日本全土の日当たりのいい野原や河原、田んぼの畔道などに生えている樹種で、果実は薬用などに古くから利用されています。
暑さや寒さにも強く、やせ地でも生育旺盛。萌芽力もいいので盆栽に仕立てやすい樹種です。
丈夫ですが、クコに寄生する葉ダニ(クコフシダニ)やアブラムシなどの害虫がつきやすく、梅雨頃にはうどんこ病にもなりやすいので注意が必要です。
クコの作業カレンダー
| 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
| 生育状況 | 休眠期 |
芽出し |
落葉 |
休眠期 |
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花 |
実 |
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花芽分化 |
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| 管理場所 | 軒下など |
ムロ出し | 日なた |
半日陰 |
日なた |
軒下など |
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| 灌 水 (回数/日数) |
1/2~3日 |
1~2/日 |
2~3/日 |
1~2/日 |
1/2~3日 |
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| 施 肥 | 少量 |
少量 |
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| 剪 定 | 徒長枝 |
不要枝 |
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| 針金かけ | ||||||||||||
| 植え替え | ||||||||||||
| 芽摘み | ||||||||||||
| 葉刈り |
クコの管理場所
野原や河原など拓けた場所に自生しているので、生長期の間は日当たりのいい場所においてください。
日照不足だと枝葉が締まらず余計な間伸びの原因になります。花付きをよくするためにも充分に陽に当てる必要があります。
夏の日差しにも強いですが、水切れしやすいので日除けを設置するのが安心です。
クコの灌水
水を好みますが多湿になると根が傷みます。特に夏場の蒸れには注意してください。
春の芽出し頃からは1日1~2回で、夏は1日2~3回、冬は2~3日に1回を目安に、表土が乾いたらたっぷり灌水してください。多少乾き気味でも大丈夫です。
クコの施肥
本来は肥料がなくても育つと言われていますが、微量肥料もほとんど含まない鉢内での培養は、地植えの土壌環境とは違います。
特に実がたくさん成った後は体力を消耗して枝ガレや幹が痩せてしまうこともあるので、盆栽として長く姿を維持するためには肥料は必要です。
ただし肥料が多いと反って花がつきにくくなるので控えめを心がけてください。
時期は実がとまってこれから観賞を迎える時期(10月~11月頃)に、実保ちをよくする目的で少しと、春先に少量肥料を置いてください。
チッ素分が多いと枝葉が茂るばかりで花芽がつかなくなるので、花もの向けのリン酸の配合が多い肥料(プロミックや追肥用のマグァンプK小粒など)を選ぶようにしましょう。
枝作りをしたい、樹を太らせたい段階のものはチッ素をメインにしてOKです。
クコの作り方
剪定(2月、6月)
クコの花芽は夏頃作られ、翌年伸びた枝の先につきます。
そのため夏以降の剪定は花芽ごと切ってしまう可能性があるので、できるだけ残しておく必要があります。
基本的な剪定は徒長枝や不要枝を整理するくらいでよく、休眠期から芽出し前の間に剪定をしておきます。
あまり短く切り詰めると花芽まで切ってしまうので、各枝の風通しと日当たりをよくする目的で剪定してください。
剪定後も枝が伸びてきますが、徒長枝には花芽はつかないので6月頃に短く切り詰めておけば2番芽に花芽がつくことがあります。
萌芽力が強く、切り込んでも芽がよく吹いてくるので仕立て中のものは強く切り戻し樹形作りに専念してください。
針金かけ
特に決まった時期はなく、必要に応じて針金をかけることができます。
ただし成長期の間は組織を傷付けてしまうことがあるので新芽が動き出す時期は避け、軽く癖を付ける程度にしてください。
落葉後~芽出し前が作業がしやすいです。
針金は小枝までかける必要はありません。
主要な幹部分や役枝に癖をつけるまでにとめておき、小枝は剪定で作ると思ってください。
開花と受粉(7月~11月)
雌雄同株(雌雄同花)なので1株で結実します。
開花から結実の間は水切れしないように注意してください。
植替え(3月上旬)
芽出し前に植え替えができます。
特別に元肥を混ぜる必要はありませんが、入れる場合は少量にして、水はけのよい用土に植え付けてください。
根の詰まり具合をみて1~2年に1回の間隔で行います。
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コメント
- 家具職人 さん 2016年11月13日16時37分
- 初めまして。
家具職人です。
私も盆栽好きですが、「クコ」を調べていてこちらにたどり着きました。
今までも何度か盆栽を検索していてこちらに伺ったことがあります。
また時々見させてもらいます。
http://blogs.yahoo.co.jp/sj10550cc/71561851.html
↑
もしよかったら見ていってください。 - きみ さん 2016年11月22日11時27分
- 家具職人さん
コメントのお返事遅くなってしまってすみません。
ブログ拝見しました教えてくれてありがとうございます。ゆっくり見させて頂きます
職人さんなら卓も作れそうですね、また宜しくお願いします<(_ _)> - 北農 さん 2018年07月25日23時05分
- はじめまして、今年からクコの実の栽培を始めてみました。
北海道です。
露地栽培の場合、冬期間の処置はどうするのがいいでしょうか?
念入りな囲い程度で越せますか? - きみ さん 2018年07月28日17時19分
- 北農さん
お返事おそくなってすみませんでした。盆栽ではなく露地栽培されるんですよね
寒さには強いので、小さい樹でも過保護にしていませんけど北海道ではどうなんでしょうか。
北海道でも限られた地域にしか自生していないようですし、本格的に栽培するなら冬はビニールハウスを設置して防寒したほうがいいと思います。
