クロマツの作業暦
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
生育状況 | 休眠期 |
成長期 |
休眠期 |
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管理場所 | ムロ |
ムロ出し | 日なた |
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灌 水 (回数/日数) |
1/2~3日 |
1~2/日 |
2~3/日 |
1~2/日 |
1/2~3日 |
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施 肥 | 置き肥 |
置き肥 |
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針金かけ | ||||||||||||
剪定 | 太枝 |
不要枝 |
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植え替え | ||||||||||||
その他 | 芽摘み |
芽切り | 芽かき | 葉すかし |
クロマツはマツ科の常緑針葉高木。
年間を通じて固い葉を付けた状態で、厳寒期を除き生育旺盛な樹種です。
北海道以外の日本各地の沿岸沿いに自生していて、潮風にもつよく剛健な性質をもち全国の気候風土に適応しています。
クロマツは照葉樹でとても日光を好み、暑さや冬の寒さにも強い剛健な樹です。
年間を通じて朝から夕方まで日当たりと風通しのよい場所に置いてください。
日当たりが確保できても、風通しがわるいガラス室内やビニールハウスなどでは夜露が直接触れないうえ、空気がよどんで次第に生育が悪くなります。
厳寒期でも乾燥した強風を避ける程度で、特別な保護は必要ありません。
ただし小品や樹勢の弱っているもの、強い針金かけや太い枝を剪定したものなどはムロなどに移すなどの対策が必要です。
多少乾き気味がよく、鉢内部まで乾いてから水やりができればベストですがあまり神経質にならなくても大丈夫です。
水は好きなので基本1日1~2回。夏場は乾きも早いので1日2~3回を目安に灌水してください。
真夏は夕方に葉水を与えると、害虫予防にもつながります。
肥料を好むので、梅雨と真夏を除く3月~11月の間に油かすをしっかり与えてください。
痩せ作りで水や肥料をほとんど与えない培養法もありますが、水や肥料をしっかり与えて元気に育てたほうが後の手入れに耐えられます。
マツ類の芽摘みはミドリ摘みといい、産毛のような鱗片で覆われたつくし状のミドリと言われる新芽を適当な長さで折り取ります。
1年間に伸びる枝の長さはミドリの長さで決まるので、この時期に残したい長さを残して先端を指先で摘んでください。
6月頃になると芽摘みをしなかったところから芽が伸びてきますから、鋏で新芽を元から切り取り2番芽の萌芽を促します。
芽切りは短葉法の1つで、2番芽は伸びる力が弱いので葉が短くなります。
ただし芽摘みや芽切りは必ず行わなければいけないものではなく、調子を崩したものや老樹など樹勢の弱いものは芽摘みや芽切りを見送る場合があります。
芽切り後9月頃になると、芽切りした箇所から複数の2番芽が伸びてきます。
複数の芽をつけたままにしているとその部分が太くなって見た目がよくありません。
2番芽のうち弱い2芽を残して不要なものを元から掻き取ってください。
前年からついている古い葉をすかして葉の量を調節し、日当たりと風通しを良くします。
葉を枝の付け根から切ったり、ピンセットで抜いてください。
葉量を減らすことにより力も抑えられるので、翌年の葉を短く作る効果もあります。
クロマツを始めとする松柏類の針金かけは、厳寒期を除く休眠期から生育活動が始まる直前までに行うと負担が軽いです。
針金かけや太枝の剪定を成長期に行うと樹液が止まらず枯れ込むことがあるので時期は注意してください。
クロマツは古枝でも曲付けできますが、慣れないうちは1度で曲げずに数年掛けて曲げたほうが失敗がありません。
多少割れが入っても水吸いが生きていれば平気なので、向きを定めしっかり曲げてください。
アルミ線よりも銅線のほうが大胆な曲付けができ、太線1本より細線を2重に巻いたほうが効きやすいです。
クロマツの植え替えは通常若木で2~3年に1回ですが、小品になるほど根詰まりしますので、鉢底穴を確認し根鉢の様子をみて植え替えします。
植え替えでは根を剪定するので負担が大きいものです。
生育活動が始まる時期に植え替えをすれば根の負担や回復が早いので初春に行います。
世田谷のバルコニーで盆栽を始め、現在は盆栽のための広い土地を求めつくばへ移住計画中。小さい盆栽を中心に山野草や鉢作りを楽しんでいます。
動物好き。初代愛猫の名前は『アロ』。現在は雄のアビシニアンを飼っています。
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