楢(ナラ)の育て方

更新日2018年06月10日

楢の育て方

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楢(ナラ)の作業カレンダー

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
生育状況
休眠期
 
 
芽出し
 
 
 
 
 
 
実・紅葉
落葉
 
 
     
花芽分化
管理場所
軒下など
 
ムロ出し
日なた
 
 
 
半日陰 
 
日なた 
 
 
灌 水
(回数/日数)
1/2~3日
 
1/日
 
 
2~3/日
 
+葉水 
 
1/日
 
1/2~3日
施 肥
 
 
剪定
 
 
 
 
針金かけ  
 
 
 
植え替え
 
 
芽摘み
 
 
 
 
     
葉刈り  
 
 
       

楢の性質

楢(ナラ)はブナ科コナラ属の落葉広葉樹の総称。小楢や水楢が盆栽にされています。

日本各地の雑木林や山野の日当たりの良い場所に自生していて、春の芽吹きが美しく、紅葉と馴染みのある実(どんぐり)も楽しめる樹です。

成長がはやく、乾燥にも強い丈夫な樹種なので初心者でも育てやすい樹。

胴吹きが旺盛で、剪定で小枝が増えますが枝節が間延びしやすい面があります。

楢の管理場所

年間を通じて日当たりと風通しのよい場所で育てます。

夏は西日に当たらないように半日陰に置き葉焼けを予防してください。

丈夫で寒さには強いですが冬は鉢土が凍らないように保護してください。

楢の灌水

乾燥に強く多少乾いても平気ですが、夏場の水切れには注意しましょう。

春の芽出し頃からは1日1~2回で、夏は1日2~3回、冬は2~3日に1回を目安に、表土が乾いたらたっぷり灌水してください。

楢の施肥

肥料を与えすぎると枝が徒長するので控えめを心がけます。

新芽は開いてきた4月頃と9月頃に油かすなどの固形肥料を与えて下さい。

楢の作り方

芽摘み(5月~9月)

水楢の芽摘み

伸びた新梢を切り戻す

特に若木や樹勢の強い樹は伸びが強いので、成長期の間は芽摘みを繰り返して伸びを抑えます。

春から伸びた新梢は一旦伸ばしてから元の部分で切り戻してください。

芽摘み後も次々と枝が伸びてくるので、輪郭線から飛び出すものから摘んでいきます。

芽摘みを繰り返すうちに伸びが落ち着いてくるので、弱い芽は枝作りに使ってください。

剪定(3月、6月~7月、秋)

楢の剪定は春の芽出し前と、成長期の6月~7月頃。

芽摘み後に節や芽当たりのある場所があればその手前まで切り戻してください。

芽摘みと剪定

芽摘み、剪定後

楢は枝や幹に潜伏芽をたくさんもっているので徒長枝は早めに整理し、胴吹き芽や弱い2番芽、3番芽を大事にしながら枝作りをします。

潜伏芽

枝や幹に芽を沢山持つ楢

ただしあまり剪定が遅くなると弱い芽のまま冬越させなければいけなくなるので、成長期の剪定は7月頃には終わらせて枝に力を付けさせておきましょう。

樹冠から飛び出す徒長枝は適宜切り戻して構いません。

秋には全体の剪定ができますが、花を期待するなら花芽を残して不要枝や徒長枝を整理してください。

葉刈り(6月~7月頃)

楢の葉刈り

葉刈りと葉切り

枝作り段階のもので、剪定後、枝数が多く葉が茂っているものは葉刈りができます。

葉刈りによって内部の風通しや日当たりを改善し、フトコロ枝や胴吹きを促進させる効果が期待できます。

作業時期は葉の組織が固まった6月~7月頃。

輪生で、一カ所から複数の葉が開くのでそれを2~3枚に減らして全体の葉量を平均化してください。

やり方は大きい葉から整理するようにして、葉の付け根(葉柄)の部分を鋏で切り取ります。

残した葉がまだ大きすぎるようであれば葉切りし、葉の大きさをだいたい同じにしておきましょう。

それぞれの葉元には腋芽があるので不要な芽も掻き取ってください。

針金かけ(5月~6月、11月)

楢の針金かけは成長期と秋。剪定と一緒に行うと作業がしやすいです。

剪定、針金かけ後

枝が上方に真っ直ぐのびるので軽く曲つけしたり伏せておいてください。

針金は効きやすいですが無理な矯正は反って楢らしさを欠いてしまうので、小枝に関してはできるだけ自然な印象になるのがいいのです。

枝の太りが早く、かけた針金がすぐ食い込むので癖がついてなければかけ直しが必要です。

植替え(3月)

楢は根の成長が早く根詰まりしやすいので、若木や小さいものは1~2年に1回の間隔で植え替えをします。 成木は2~3年に1回を基本にしてください。

若木はまず直根の整理が大事。太根は根元から整理し、細根を増やして根張り作りをしてください。

浅く広がるような根作りをして、浅い鉢に合わせると見栄えします。

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コメント

しゅうじ さん 2024年06月06日23時51分
きみさん


気が付くと、コナラの枝が伸び放題になってました。


「春から伸びた新梢は一旦伸ばしてから元の部分で切り戻してください」とありますが、
お送りした写真の葉の色が薄い枝の部分を、枝が伸び始めたところから切るということでいいですか。

もし、伸び始めたところから切らずに、葉を1~2枚残して切った場合、何がどうなるのでしょうか。

変な質問ですみません。
この木をどういう形にするかビジョンがないからだと思いますが、どうすればいいのか分からない状態です。

よろしくお願いします。
きみ さん 2024年06月18日17時05分
しゅうじ さん

こうなってしまうと新梢は使えないというか、もう元から切るしかないのですが
伸びてくるからとその都度切っていると枝が弱ってきてしまいます。

切るにも、葉が固まってからにするとか

樹形は乱れますが新梢の葉を2枚くらいのこして摘んでおいて(こういう枝も最終的には使えないことが多いです)
フトコロから出てくる芽を待つかしてもいいのではと思います。

植替えしたばかりだったりすると結構ツンツンのびますし、コナラはそういうものなので少し根詰りさせるくらいがちょうどいいですね。

鉢が締まってくると葉も小さくなって、枝の伸びも落ち着いてきますよ
しゅうじ さん 2024年06月30日13時30分
きみさんへ


6月6日にコナラのことで質問した者です。

あの後、新梢を元から切ったのですが、また芽が出てきました。今度は、切ったところから二股になって出てきてます。

前回のきみさんのお返事で、「こうなってしまうと新梢は使えないというか・・・」とありましたが、お送りした写真の現状で、何かやるべきことってありますか?

今回も元から切ると、きみさんのご返事にあった「伸びてくるからとその都度切っていると枝が弱ってきてしまう」ということになると思うので、いろんなパターンを試してみようと思っています。

ちなみに、この木は今年植替えしたばかりです。

よろしくお願いします。
きみ さん 2024年07月05日15時15分
しゅうじ さんへ

コナラはだいたいこんな感じになるので、元の芽を期待して先端はあまり気にしてなかったです。
この性質を利用して、クロマツの芽切りのように今時期まで伸ばして新梢まるごと切ると、もう少し2番芽の伸びが短いまま秋まで維持できるのではないかとは考えてます。


今はこのままでもいいですが、伸びるにつれて節間が長くなりますので、柔らかいうちに葉を1枚残して摘んでみてはどうでしょうか?
しゅうじ さん 2024年08月19日14時01分
きみさん

いつもお世話になります。
また教えてください。

コナラの木の葉の色がこの1週間で悪くなってしまいました。
前は青々としていましたが、ほぼ全ての葉が赤っぽくなってきました。

6月中旬以降日除けはしていますが、どうしても時間帯により直射日光が当たってしまいます。
あと、消毒は、今年の4月以降、ベンレートを1回、ダコニールを1回、防虫のためスミチオンを2回、マラソン乳剤を1回散布しました。

今の状態は、何か病気になってしまったのでしょうか。単なる日焼けでしょうか。それとも木の生理的現象なのでしょうか。このまま枯れていくのでしょうか。
対策すべきことがあれば教えてください。
写真を3枚お送りします。3枚目は6月末の写真です。

よろしくお願いします。
きみ さん 2024年08月25日17時08分
しゅうじ さんへ

最初水切れかと思ったんですが、水切れだと葉先から部分的に茶色になるのでちがうのかな~
葉焼けか、葉ダニの可能性があると思います。

このところの夏葉の直射日光は松やシンパクでも危険なんですよね。
はっきりわかりませんが、日除けをしっかりやっておいてください

枯れるならもっと葉にはっきりでますので、まだ回復できると思います