エゴノキの育て方

エゴノキの作業カレンダー

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
生育状況
休眠期
 
芽出し
 
 
 
 
 
 
 
落葉 
 休眠期
 
 
 
花芽分化
 
 
管理場所
軒下など
ムロ出し
日なた
 
 
半日陰 
 
 
日なた 
 
 
 
灌 水
(回数/日数)
1/2~3日
 
1~2/日
 
 
 
2~3/日
 
 
1~2/日
 
1/2~3日
施 肥
 
 
 
 
 
剪 定
 
花後
 
 
針金かけ
 
 
針金外し
植え替え
 
芽摘み                
葉刈り              

エゴノキの性質

エゴノキはエゴノキ科エゴノキ属の落葉小高木。雌雄同株(雌雄同花)。

日本全土や朝鮮半島、中国のやや湿り気のある山野や雑木林に自生していて、園芸品種にはアカバナエゴノキ(ピンクチャイム)もあり、庭木として利用されています。

初夏に下垂して咲く白い5弁の花と晩夏に熟す独特の形の実がかわいらしく盆栽にしても楽しめます。

果実は9月頃に熟して割れ、茶色の丸い種子を出します。

花付きのいい一才性や八房性ものも普通にあり、実生や取木、挿木で増やされています。

エゴノキの由来は果皮がえぐいことから来ていて、すりつぶすと泡がでるので昔は石けんの代わりにしたり、粘り気のある材を加工して将棋の駒にも利用されています。

また、自生しているエゴノキの冬芽はアブラムシの寄生によりしばしば虫コブ状に肥大したものが見られ、猫の足に似ていることからエゴノネコアシといわれています。

エゴノキの管理場所

エゴノキの実

エゴの木の若い果実:さりげない日々の中で

強風の当たらない風通しのいい日なた~半日陰で管理してください。

芽出し頃に強い風に当たる場所に置いていると芽や蕾を痛めてしまうことがあります。

水切れや葉焼けを起こしやすいので夏場は西日に当たらないようにします。

日陰でも育ちますが、実付きが悪くなるので枝葉にはできるだけ日が当たるようにしてください。

寒さには強いですが冬は保護が必要です。

エゴノキの灌水

水を好むので、特に夏の水切れには注意してください。

軽い水切れなら落葉しても吹き直しますが、乾き過ぎると枯れてしまいます。

春の芽出し頃からは1日1~2回で、夏は1日2~3回、冬は2~3日に1回を目安に、表土が乾いたらたっぷり灌水します。

エゴノキの施肥

多肥により枝の徒長や実付きが悪くなることがあるので施す量は控えめにしてください。

濃い肥料を与えるより、少ない(薄い肥料)を回数多く与えるとよいです。

4月頃に新芽が伸び出した頃から梅雨入りまでに月1回程施肥し、夏場は一時中止するか薄い液体肥料に切り替え、9月~11月頃に月1回秋肥を与えてください。

肥料は油かすに骨粉(リン酸分)を3割くらい混ぜたものを与えると実付きがよくなります。

エゴノキの作り方

剪定(花後~7月頃、落葉後)

エゴノキの花芽は今年伸びた枝の先に新芽と共に伸びてきます。

剪定は花後6月~7月上旬までの間に花を残して伸びてくる枝を2~3節のところで切ります。

萌芽力が強く枝の付け根からも葉芽が伸びてきますが、そのままにしていると芽の部分から太くなってしまうので不要なら早めに芽かきをしてください。

花芽は8月~9月に作られるので、8月以降の剪定は控え、伸びる枝はそのままにしておいてください。

全体の剪定は落葉後に行い、不要枝や樹形を崩す枝の整理をします。

針金かけ(落葉後11月~12月)

自然な枝配りが似合うので、針金かけはあまり行わず剪定で樹形を整えることになります。

枝が古くなると堅くなるので、針金をかける場合は細い枝のみにかけてください。

若木で幹模様を付けるための針金かけなら、下垂する花や実に似合うような優しい模様木や斜幹、懸崖もよいと思います。

いきなり無理な矯正をせず、数年かけて徐々に予定の樹形に近づけてください。

太りが早く針金が食い込みやすいので注意してください。

開花と受粉(5月~6月)

エゴノキの花

エゴノキの花:5月(東京)

雌雄同花ですが1鉢では結実しにくいので、数鉢寄せておいたり違う品種と交配したほうが実付きはよくなります。

開花結実時期に水切れしたり強い風に晒すと落果の原因になるので、水切れのないように注意してください。

植替え(3月)

芽出し前に植え替えをします。

根の生長が早く、すぐに根詰まりするので植え替えは1~2年に1回の間隔で根の詰まり具合を見て行います。

コメント

木が好きですねん さん 2021年05月25日10時40分
キミさん いつも勉強になる動画やwebサイトありがとうございます。
今日はうちの実生エゴノキについて教えて下さい。
添付画像は、今年の2月に種まきしたうち一番早くに芽を出したモノですが順調に育ってます。
これも10センチくらいの盆栽にしてみたいのですが黒松と同じく、もっと育ってから切戻すのが良いのでしょうか?
計ってみたら現在20センチ弱の樹高でした。
今のうちにやるべき事、やった方が良い事が有りましたら教えて下さい。
よろしくお願いします。
きみ さん 2021年05月25日10時58分
木が好きですねん さんへ

エゴの樹の実生ですか~やったことないですが元気に育っていますね。

今できることというなら、まだ幹が柔らかいうちに針金かけて幹模様作ったほうがいいですね。
このままだと真っ直ぐでつまらないかな...

枝先に枝の分岐があるので、これを活かして形つくるといいかもしれません。
針金で幹をたためば、10cm以下にできます

太い盆栽の一般的な作り方は、たしかに太らせてたたいて芽吹かせて,,,って感じですが
エゴノキはやっぱ優しい樹形に花が垂れてすすしげな感じが似合うように思うんです

実生ならではの良さを楽しんでください~
木が好きですねん さん 2021年05月25日17時31分
キミさん ありがとうございます。
時間ある時に針金かけてみますね!
おっしゃるとおり優しい樹形で涼し気な感じが理想なんです!!
エゴノキは花も実もカワイイですよね。
あと悩んでる事は、背を高くしたくない時は
てっぺんの芽を摘んだほうが良いのでしょうか?
前に苗を購入した時はどんどん大っきくなって
盆栽どころじゃ無くなってしまいました。
結局は枯らしてしまいましたけど・・・。
花も実もいっぱい見たいならミニ盆栽は無理ですよね。
いくつか芽を出してくれたので
花と実を見る用にミニ盆栽じゃなくて30〜40cmぐらいの鉢物もひとつ作ってみようかと思ってます。
何にせよ初心者の私には悩みは尽きないです。
ご教授よろしくお願いします。
きみ さん 2021年05月26日10時15分
木が好きですねん さんへ

<<背を高くしたくない時は
てっぺんの芽を摘んだほうが良いのでしょうか?

適当な所で摘めても、下の芽当たりから吹いてくるので摘んでいいと思います。
土用を過ぎた頃から芽動きが止まってしまうので、小枝を作りたいなら今のうちかなと思います。


<<花も実もいっぱい見たいならミニ盆栽は無理ですよね。

ミニでも花や実をたくさん付けることはできますよ。私の樹は7cmくらいですが放っていうたら10個以上咲きます。
でもミニならたくさん付けるより2~3個くらいの方がうるさくないですし、やはり弱るのでやたら付けないほうがいいと思います。1本では成りにくいので交配も必要です。

エゴの樹は水切れに弱いので、夏の管理ガンバッテください^^
木が好きですねん さん 2021年05月26日15時50分
キミさん。いつも迅速で的確なアドバイスありがとうございます。
さっそく摘んでみます!
また小さくても花や実をたくさんつける事が出来るということで、俄然やる気が出て来ました。
夏の管理、ヒヤヒヤもんですが頑張ります!
良いご報告ができる様になったらまたコメントさせて頂きます。
ありがとうございました!

追伸
添付画像ですが、一緒に種まきしたエゴノキです。
発芽時に白い袋?みたいなのがなかなか取れずカッターで数日後に切り出した苗です。
そのダメージか成長が遅いのですが、自然に曲がついてました。
これも小品盆栽にしてみます!!!