チョウジュバイ(長寿梅)の育て方

投稿日:2019/01/23 更新日:2022/01/25

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チョウジュバイの育て方

チョウジュバイ(長寿梅)はバラ科ボケ属の落葉低木。

盆栽で使うボケ(木瓜)の仲間には、花が大きく幹が立つ「カラボケ(唐木瓜)」と、しどみ(蔀)やジナシ(地梨)と言われる「クサボケ(草木瓜)」の2系統があります。

チョウジュバイはクサボケの矮性種で、ボケに比べ太りは遅いですが萌芽力がつよく、細かい枝ぶりや四季咲きの小さな花が小品向きです。花色は赤朱色の他、白花や咲き分けなどもあります。

ボケの仲間は株元からヒコバエが多数伸びて株立ち状になりやすい性質で、切り込みを繰り返して全体的にふわっと柔らかい株立ちや根上がりなどの叢生樹形に作られます。

夏場の生理的落葉や冬の間の枝枯れなどが時折起こりますがすぐに復活するので深刻化することは少なく、基本的な水と肥料の管理やバラ科特有の病害虫に気を付ければ元気に育てることができます。

1. チョウジュバイの培養

1-1. チョウジュバイの管理場所

ボケの仲間は元々、北海道や沖縄を除く日本の里山や日当たりのいい林縁や土手などに自生している灌木(背が低く幹が発達しない木本植物)です。

木々が生い茂った林床などのやや暗い場所にも生えていて、培養環境には比較的融通の利く樹種ですが、盆栽として作る以上は日当たりと風通しの良い場所を確保してください。

風通しの確保は特に重要で、環境が悪いとアブラムシやハダニなどの害虫がつきやすく、対処が遅れると手が付けられなくなってしまいます。

夏は無遮光で培養するところもありますが、小さな鉢に入れているものは夏の水切れで根が傷み、葉焼けなどの高温障害を起こしやすいので、梅雨明け頃から夏の間は遮光が必要です。

寒さには比較的強いですが、新陳代謝が旺盛で秋から冬の間に枝枯れを起こしやすいところがあります。冬期は乾燥した冷たい風や霜に当たらない程度の保護をしておいてください。

1-2. チョウジュバイの灌水

樹高がそれほど高くならないチョウジュバイは、地面から近いぶん常に湿度が保たれた環境で生きています。

自生地の環境から考えてもとても水を好む樹で、水切れすると落葉して花も観られず、最悪枯れてしまうこともあるので、水やりの頻度は他樹種より多めを心がけてください。

かといって水の多すぎも考えもので、特に高温多湿の時期には過水が根腐れの原因になることもあるので過水には注意が必要です。

水が好きだからとしょっちゅう水を撒いていては、根が酸欠状態となり株自体が軟弱になってしまいます。枯れない丈夫な樹を作るためには、乾きにもある程度慣れさせて、灌水のリズムをつくることが大切です。

水やり頻度は用土の配合や地域によっても異なりますが、吸い上げが始まる春の芽出し頃からは1日1~2回、夏は1日2~3回、冬は2~3日に1回(ムロ内)を目安に、表土が乾いてきてからたっぷり水やりするようにしてください。

用土は水はけの良さも大事ですが、どちらかというと保水性のほうに重点をおいた方がよく、赤玉土主体に桐生砂などの排水性の良い用土を2~3割ほど配合した用土を使うとよいでしょう。赤玉土単用でも構いません。

赤玉土は保水性と排水性に優れているので、水やりが充分にできる人はそれほど細かい粒でなくてもよいのですが、日中を留守にしがちな人の場合は、細かい粒の用土にして水切れの被害を防ぐようにしましょう。

多肥多水で培養する場合は水はけが重要になるので、多孔質で通気性に優れた天城砂(火山性の軽石の一種。スコリアとも。富士砂に似るが富士砂よりやや軽い)単用で植え付ける生産者もいます。

1-3. チョウジュバイの施肥

チョウジュバイは肥料が大好き

肥沃で湿潤な土壌に自生する樹種で、とても肥料を好みます。肥料を置く時期が遅くなったり、量が少ないと葉が黄変して落葉し、花数も減ってしまうのでしっかり肥料を効かせるようにしましょう。

特に切り込みを繰り返す樹種は、芽を吹かせるために力を消耗するものなので、充分に肥培して樹勢を保つ必要があります。

肥大を目的とする養成木では、他の樹種の倍量与えるような気持ちで春と秋に固形肥料を多めに与えて下さい。水はけさえ良ければあまり肥料負けもしないので、用土が見えない程に大量の肥料を与える愛好家もいます。

チッ素分が多いと枝のいたずらな徒長や、花付きが悪くなる傾向があるので、リン酸やカリウムのバランスもとれた肥料を与えてください。油かす肥料に骨粉を足してもよいですし、花物用の肥料も市販されています。

養成木は多めに、完成木はやや控え目にして樹勢を維持

チョウジュバイは芽摘みや切込みを繰り返して小枝を作るため、それだけ多くの力=肥料が必要です。特に幹を太らせたい段階の若木では、ザルに植えて多肥多水で培養されることもよくあります。

チョウジュバイの樹皮

チョウジュバイの古木の樹皮。肥料が多いと枝が急激に太り、樹皮が割れてせっかくの肌が若返ってしまう。

一方、完成木や古木に力がつきすぎると、せっかくの古い幹肌が若返り、徒長枝やヒコバエが出て、花芽がつく古枝の力が奪われて枯れてしまうので多肥は禁物です。

完成木の肥料は秋肥を重点的に、春は開始時期を少し遅らせるか、少量から始めて枝の余計な徒長を防いでください。

特に小さいものは多肥による害が出やすく、固形肥料を多く与えてしまうと吸収分解しきれない分が土の間に詰まり、土中が酸素不足になりやすくなります。

小さい鉢に入ったものへの肥料の与え過ぎは根腐れの原因になるので、一度に多く置くのではなくごく少量を回数多く与え、薄めた水肥や液肥を補助的に使ってください。

梅雨の間は施肥を中止する人もいますが、薄い液肥を週1回のペースで継続した方が葉色よくその後の樹勢を保てます。

調子を崩した時はいったん肥料を外し、鉢を傾けたり、用土に竹串などで穴を開けたりして、通気性や排水性をよくする工夫も必要です。

1-4. チョウジュバイの病害虫対策

根頭癌腫病と吸汁性害虫

チョウジュバイをはじめとするバラ科樹種で注意しなければいけないのは、根頭癌腫病です。

植替え適期は、菌の活動が弱い秋の彼岸頃(9月~10月)。古土を綺麗に落とし、根を殺菌して、清潔な用土に植え付けるようにしてください。

根頭癌腫病の治療薬としては「バクテローズ」や「ノースキトンL」などのバラ園芸用の商品がありましたが生産が安定せず、現在は製造中止になっています。他に根頭癌腫病を治療する薬はないので、予防薬としてヤシマストマイ(100倍)溶液に30分ほど浸けたり、尿素や木酢液(原液)を傷口に塗ったり、キトサン系活力剤や次亜塩素水、石灰硫黄合剤(30~40倍液)に浸すなどしてそれなりの効果を得ているようです。

作業後は植え替えに使ったハサミや鉢、ピンセットなどの道具も必ず消毒殺菌しておいてください。

アブラムシ

チョウジュバイの葉裏で繁殖するアブラムシ

また、新芽や花、葉の裏にはアブラムシやハダニなどの害虫がつきやすいので、成長期は定期的に殺虫剤を散布して被害を防除してください。

ただし、チョウジュバイの場合は顆粒オルトランやマラソン、スミチオンなど浸透性の高い薬剤で葉や根を痛めることがあるので注意が必要です。

少しの量なら問題ありませんが、常用・多用は禁物です。

チョウジュバイの葉ふるい

長寿梅によくある現象として、夏の間に突然葉が黄変して落葉してしまう葉ふるいがあります。

原因はいくつかあり、葉フルイ病という吸汁害虫が媒介する菌感染によるものや、薬剤負け、肥料不足、気温30度以上が何日も続くような気象、強い直射日光による葉焼け、水切れや根腐れ、水はけの悪い状態での多肥などが考えられます。

これらはいきなり深刻な状態になることは少なく、1度落葉したくらいなら問題点を改善し通常の管理を続ければ再び回復します。

根腐れが酷い場合は深刻で、そのまま放置してもまず回復は望めませんから、適期でなくても救済処置としての植替えが必要です。

生きている根を傷めないように古土や腐った根を丁寧に落とし、新しい土と大きめの鉢で休ませる必要もあるでしょう。根が相当に傷んでいるわけですから、処置後は棚下に置いて乾いてから次の水やりを徹底してください。空中湿度を保つために、葉水や蓋付きの苗床を使うのも回復の助けになります。

2. チョウジュバイの増やし方

チョウジュバイは発根力が旺盛で、挿木や根伏せで簡単に増やすことができます。

比較的古い枝でも挿木が可能で、元気のある若い枝やヒコバエを挿せば高い確率で発根します。

剪定した枝は切断面(形成層)を多く露出させるために、切り口を鋭利な刃物でスパッと斜めに切って、30分ほど水揚げしたものを挿しましょう。

古枝は2月~3月中旬頃に休眠枝を挿した方が成績がよく、古さを持った太い素材を増やすことができます。夏の挿木は雑菌が繁殖しやすく挿し穂が腐ることがあります。

新梢挿しは成長前期(5月~7月頃)ならいつでも可能で、切込みの際に出た剪定枝を挿穂にしてください。何本か麻紐などで束ねて挿して数年肥培すれば、株立ち向きの素材ができます。

根伏せはいい曲のついた面白い素材を得る絶好の機会です。

植替えで切った根で太いものがあれば、5~10cm程に切断し、切り口にトップジンを塗って、挿し床や大きめの素焼き鉢に根を埋めておいてください。この時、根の上下の向きが逆にならないようにして、先端はすこし土から出しておくようにしてください。

下層に粗めのゴロを入れて根の分岐を作れば、将来的には面白い曲のついた根上がり向きの素材ができます。

実生もできますが親木と同じ性の苗が得られる可能性は低く、1号性を実生してもほとんどは2号性に近いものが出るようです。

3. チョウジュバイの適期作業

チョウジュバイの作業暦

植替え(◎9月中旬~10月上旬、〇2月中旬)

チョウジュバイの植替えの適期は春の芽動き前と秋の2回がありますが、バラ科の植物は根頭癌腫病という厄介な病気に罹るリスクがあるので、その被害が出にくい秋に消毒を兼ねた植え替えをするのが最善とされています。

根頭癌腫病の原因菌は、根の傷口から侵入して地際付近の根や組織にコブ(癌腫)を作り、株の養分を奪って樹勢を著しく落とさせてしまいます。

癌腫病菌は気温が高い時期に活性化するので、春の植替えよりも低温に向かう秋口の方が感染・発症の危険が少なく済みます。

ただ、秋の植え替えは冬の間に寒害を受けやすいとの考えから、敢えて芽動き前に植替えをする人もいます。その場合も、まだ気温の上がらない2月中旬頃~遅くとも3月になる前に済ませるのがよいでしょう。

チョウジュバイの植替え

太根を切った場合は、切り口に殺菌効果を持つ癒合材(トップジンMペーストなど)を塗っておくとなおよしです。

根の成長が良いので、整理する根は半分~2/3程切っても大丈夫。根詰りの原因となる古土は根洗いなどで綺麗に落とし、赤玉土を主体とした水はけのいい用土に植え付けてください。

この時、もし癌腫病に罹っているようならコブの部分を深めに削ってヤシマストマイ等で殺菌し、切り口にも保護雑菌材(トップジンMペースト)を塗っておいてください。病気に罹っていないものでも、バラ科樹種の殺菌は習慣として必ずやるようにしましょう。

まだ根の整理が終わっていない若木の場合は、走り根が数本だけグルグル回っているだけで、細根があまり出ていないケースがよくあります。細かい上根が充分にあるようなら走り根は短く切りつめることができますが、残せる根がほとんどないようなら無理に整理せずに、切れそうなところから段階的に根を整理して根を作ってください。

植え付け時には元肥と竹炭をいれておく

チョウジュバイは植え替え後に多少調子を崩すことがあるので毎年植え替える必要はありません。入れている鉢の大きさや根詰り具合にもよりますが、若木では2年に1回、成木は2~3年に1回のペースでの植替えを目安にしてください。

ただし、2年以上植替えないものは根詰りや肥料成分の残留などによる土の酸性化が気になります。特に多くの肥料を置くチョウジュバイの場合は、用土の酸性化も早く、土壌環境の悪化によって生育に悪影響を及ぼす危険があります。

毎年植替えをしない場合は、土壌のpHを中和する作用を持つ竹炭を植土に混ぜてみてください。

竹炭は酸性土を嫌うシンパクや、長年植替えをしない松柏樹種に使うことが多いのですが、チョウジュバイの生育にもよいと言われ、愛好家や生産者の間ではよく使われています。園芸用の「くん炭」もありますが、もみ殻は根詰りしやすいので荒く砕かれた竹炭がお勧めです。

盆栽用には「竹翁(販売元:大柏園)」という商品があり、大粒から小粒と大きさが分けられています。他にも園芸用の竹炭や粒状活性炭など質のいいものが市販されているので探してみてください。

また、肥料を好む花・実もの樹種の植え付け時には、リン酸が強化された緩効性の元肥(マグァンプK)や骨粉を入れておくのも忘れずに。置き肥では届きにくいリン酸を直接土壌中に補うことで、根の生長を助け、花付きを良くする効果が期待できます。

芽摘み(4月~9月)

チョウジュバイの芽摘み

写真1:チョウジュバイの芽摘みの基本フォームは、輪郭線から飛び出す新梢を随時摘み取ります。

チョウジュバイの樹作りは、芽摘みや剪定を繰り返すことで小枝が充実していきます。

枝の伸びがよく、樹勢の落ち着いた完成木でもすぐに樹形が崩れてしまうので、芽摘みや剪定で形を維持する必要があります。

針金も使いますが、仕立て段階の幹枝の基本骨格を作る時や、枝向きの軽い修正など補助的に行う場合がほとんどで、細かい枝作りはハサミで作るようにしましょう。

作業適期は新梢の伸びが落ち着き葉が固まる4月頃から、9月頃までの成長期。輪郭から飛び出す芽を枝元までたどって、2節残し(葉を2枚)で随時摘み取っていきます(写真1)。

何度も書きますが、枝に力が付かないうちに芽摘みされると2番芽が思うように伸びませんから、芽摘みは葉が固まり、新梢の伸びが自然に止まる(新梢の軸が黄緑色から赤茶色になって堅くなる)ころまで待って行ってください。

チョウジュバイの芽摘み

写真2:芽摘みは新梢が伸び落ち着いてから行う。右写真のように短いまま止まる枝(大体トゲを持って止まる)は、伸びてこない限りはそのままにしておいてください

強く伸びる枝は徒長枝で、花芽が付かないので切りますが、短いまま止まる枝には花芽が付きやすいものですからそのままにしておきましょう(写真2)。

樹勢が充分であれば成長期の間に2~3回の芽摘み剪定ができるので、枝を伸ばしては2~3節で切り込んで小枝を増やしてください。切り込むうちに枝の力も抑制されて、全体的に花芽を持ちやすくなります。

枝元を太らせたい場合は伸ばしたままにして、目的の太さを得てから短く切り詰めてください。

葉刈り・剪定(5月~9月)

チョウジュバイの葉刈り

枝数の少ないミニ盆栽なら、ハサミで葉刈りしてもよい

前年の秋からの十分な肥培により樹勢がついている仕立て段階の樹は、成長期の間に2~3回の葉刈りをすることができます。

葉刈りは芽摘みと同時に行うとより効果的で、2芽2芽と枝が増えるので短期間で小枝を増やすことができます。

適期は春に展開した葉が固まる5月頃から。

まず伸びた枝を外芽残し2~3節の所まで切り詰め(芽摘み)、残した枝に付いている葉を元から鋏などで切り取ります。この時部分的に葉刈りをしてもほとんど効果が得られないので、全ての枝を葉刈りするようにしましょう。

枝数が多い場合は1枚1枚葉刈りするのは大変ですから、下図のように、先に手で一気に葉をむしって(葉こぎ)から、全体を切り戻しても構いません。

チョウジュバイの葉刈りと剪定

伸ばした新梢は葉刈りと一緒に切込みを繰り返して小枝を増やしていきます。

切る位置は全体のバランスをみて、樹冠のラインに沿って2~3芽残しで切り込みますが、強い芽は短めに、弱い芽は長めに残すなどの樹勢の平均化を心がけましょう。

葉刈り後の剪定

葉刈り後の剪定の様子。将来の枝の出る向きを考えながら、2~3芽の外芽残しを基本に全体をまとめておきます。

また、残された芽は頂芽が最も強く伸びますから、枝がそれぞれ外向きに広がっていくように、外芽残しを意識した剪定をしてください。

葉刈り後1週間もすれば新しい枝葉が伸びてくるのでこれも伸ばし気味にし、伸びが落ち着き葉が固まってから2回目の葉刈りをすることができます。

前述のように、葉刈りが出来るのは樹勢が充分についた仕立て段階の比較的若い樹に対してで、樹齢を増した古木には行いません。

古木に肥培をすると樹が若返って、せっかくの荒れた幹肌が剥がれ、徒長枝がたくさんでてよくないからです。

休眠期の剪定

全体を整えるような本格的な剪定は、厳寒期を除く休眠期間中(秋か芽出し前)に行います。

成長期に芽摘みや葉刈り剪定で増やした小枝でも、向きの悪いものや太すぎる枝、不要な枝などがでますから、この時期にしっかり整理して翌年からの枝作りに繋げてください。

落葉期には花芽(蕾)と葉芽の区別も付きやくなります。花芽は前年枝の短枝につきますから大事にするもはもちろんですが、花芽だけ残して切ると春から新しい枝が伸びてくれません。芽止まりした枝は最終的には枯れてしまうので、葉芽も2~3芽残して枝分かれができるようにしておきましょう。

剪定は秋の休眠期に入った頃からできますが、秋の強い切込みは、冬の間に灼け込みなどの害が出やすいものです。太枝を剪定する場合は芽出し前まで待ったほうが安全で、2月の古枝挿しで素材を増やすこともできますから、秋はムロ入れ前の軽い剪定に留めておいてください。

また、成長期に出るヒコバエは、古枝の力を奪って枯らしてしまう危険があるので、不要な場合は適期に関係なく早めに切り詰めておいてください。

チョウジュバイの剪定

休眠期の剪定は、花芽も大事ですが、葉芽も必ず残すように切り込みます。地際から強く伸び出すヒコバエも、切り損ねているものがあったら処理しておいてください。

針金掛け(5月~6月)

針金かけは新梢への芽おさえ

長寿梅は芽摘みや剪定で小枝を作っていきますが、枝が真っ直ぐに伸びてくるので素材の段階では先に曲付けしておくと後の枝作りが楽になります。

作業の適期は新梢が伸びてやや組織が固くなってくる5月~6月頃。この時期の枝は折れにくく曲げやすい状態なので、初心者でも失敗がすくないと言えます。

成長期は枝の太りも早いので、喰い込まない程度に緩めにまいておくことがポイントです。

芽が吹けば切り詰めるといった作り方をするので、針金は全ての枝にかけるのではなく、芯となる枝や役枝に軽く模様を付けておくくらいで充分。成長期の間ならいつでも針金掛けができますが、古い枝は折れやすいので注意してください。

仕立ての段階では幹を太らせるために枝を伸ばし気味にするので、伸びた枝を放射状に癖付けし、輪郭から飛び出す枝を切り詰めておくといいでしょう。枝先はどうせ切ってしまうので、枝元に多少なりとも模様が付くように曲げておきましょう。

株立ちに仕立てる場合は、ただ単調な放射状にするのではなく、全体が不等辺三角形になるように主を左右どちらかに据え、周りの枝との強弱や流れができようにするとより良いです。

針金は1ヶ月もすれば喰い込んでくるので、傷が深くなる前に外してください。全体の骨格が固まったら、あとは芽摘みや剪定で細かい枝作りができるようになります。

厳寒期の整枝は折れやすいので、軽い方向修正をするくらいにしておいてください。

チョウジュバイの花がら摘み

チョウジュバイの花がら

チョウジュバイの花がら

チョウジュバイは両性花で自家受粉するので、花後は花ガラを摘まないと結実してしまいます。

ボケや大きい盆栽なら実も観賞されますが、チョウジュバイに実を付けさせると樹勢が落ちやすいので、花が終わったらすぐに花ガラを摘むか、結実しても早めに切り取っておいてください。

実を鑑賞したい場合も、特にミニ盆栽はやめておくべきです。

小品サイズ(樹高20cm以下)でも多くは付けずに1~3つ程度にしておいてください。

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