赤松(アカマツ)の育て方

投稿日:2012/03/11 更新日:2020/05/04

赤松(アカマツ)の育て方

赤松はマツ科マツ属の常緑針葉高木。

内陸の痩せ地や岩山などに自生する先駆植物で、スモッグの発生がない綺麗な空気を好みます。

剛健な樹勢の黒松に比べてやや樹勢が弱い点はありますが、女性的で繊細な葉性に相反して、荒れ地に生きる古木を思わせる幹肌や優しい姿が魅力です。

1. 赤松の培養の基本

赤松の管理場所

黒松よりもやや気難しいと言われますが、特別な対策が必要というわけでもありません。春夏秋と日当たりと風通しのよい場所で育てます。

小さい樹は夏場に樹勢を落としやすいので、時々葉水を与えたり、半日陰に避難させるなどの工夫は是非してください。

松柏類の中でも特段に耐寒性が強い樹なので冬も特別な保護は必要ありませんが、乾燥した風に当てるとよくありません。小さい樹はムロや棚下で越冬させましょう。

赤松の灌水

水は辛目でも、葉水を好む

過水や多肥によって枝葉が徒長しやすいので、辛目を意識した灌水をします。

春秋は1日1~2回、夏は1日2~3回、冬は1日1回を目安に、鉢土が乾いてから次の水やりをするようにしてください。

黒松や赤松は葉水の効果も高く、葉水を与えると皮の荒れがよく出るようです。毎日与える必要はないので、気がついたときに実行してください。特に赤松は空気の綺麗な場所を好むので、葉水で葉のについたホコリやチリを落とすことで樹勢維持に繋がります。

ただし松類の場合は夕方に葉水を与えると葉が長くなる原因になりますから、日中にやるのがいいでしょう。

赤松の施肥

樹勢を維持するためには肥料が欠かせませんが、多肥は枝葉が徒長して樹形が乱れるので、やや控えめを心がけます。

特に完成樹に肥培すると幹枝が若返って古木感を失ってしまうので注意が必要です。

梅雨と夏場を除いた4月~10月の間に油かすに骨粉(リン酸)を2割ほど配合したものを月1回程度与えて下さい。

2. 赤松の増やし方

実生や接木の他、新梢挿しでも根付くことがあります。

実生で太らせた台木に八房性の枝を継いだ素材も見かけます。

3. 赤松の病害虫対策

赤松の葉にはアブラムシやハダニ等が付くことがあり、風通しが悪いと幹枝にカイガラムシが発生します。

またそれが原因ですす病にかかることもあるので、定期的に殺虫剤や殺菌剤を散布してください。

4. 赤松の適期作業

赤松の作業カレンダー

3月 4月 5月 6月
 
冬期保護
 
ムロ出し
 
 
 
 
 
強剪定
 
 
 
植替え
 
 
 
 
 
 
 
針金かけ
 
 
 
芽摘み
 
 
芽切り、葉すかし
 
 
 
 
 
 
 
 
 
7月 8月 9月 10月
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
芽かき
 
 
 
 
剪定
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
針金かけ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
古葉取り、葉すかし
11月 12月 1月 2月
 
 
 
 
 
 
冬期保護
 
 
 
 
 
剪定 
 
 
 
 
 
 
 
 
強剪定
 
 
針金かけ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
古葉取り、葉すかし
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

植替え(3月下旬~5月上旬)

植替え時期は3月下旬~5月上旬頃の新芽が動き出す前。関東を中心とすれば春の彼岸頃が絶好期です。

赤松は黒松に比べて植替えに対する耐性が若干弱く、老木になるほど気を遣います。同サイズの黒松より根の剪定による負担が大きいので、若干土の崩し方や根の切り込みを弱めにしてください。

樹勢の強い養成木では、底土と周囲の土をほぐし全体を1/2くらいまで整理。完成木は1/3程度を限度に古土を落とし、伸びた根を整理してください。

黒松や赤松は雑木と違って根の張りも遅いので、切り戻しで弱った根が元の状態に回復するだけでも1年はかかります。2年目から樹勢が付いてくるので、3~4年目にまた植替えるを繰り返すことが樹勢を長く維持するポイントです。

芽摘み(4月中旬~5月上旬)

赤松は産毛のような鱗片で覆われたつくし状のミドリと言われる新芽が伸びてきます。

赤松のミドリは黒松よりも細く長く伸びてくる性質ですが、将来葉となるトゲを残すように摘み取らないといけないのでどうしても長くなってしまいます。

あまり強い芽摘みをすると弱ってしまいますから、無理はせず新葉が開いて固まってきた頃に摘むか、芽摘みを見送って6月~7月に芽切りをしてください。

赤松(アカマツ)の芽摘み

赤松の芽摘みは黒松とほぼ同じでよく、芽摘みや芽切りなどによる抑制や、葉すかし、古葉取りなどで培養環境をよくする手入れをします。ただし黒松よりもやや樹勢が弱いので……

芽かき(8月)

9月頃に伸びてきた不要な2番芽を、2芽残して元から切り取ります。

古葉取り、葉すかし(10月下旬~11月)

前の年から残った古い葉をすかして葉の量を調節し日当たりと風通しを良くします。

葉を枝の付け根から切ったり、ピンセットで抜きます。

針金かけ(10月~11月、3月~4月上旬)

赤松の針金かけは休眠期に行います。

厳寒期に行うと負担がかかるのでムロ入れ前か芽出し前がいいでしょう。

あまり強く曲げずに軽妙で柔らかい樹形になるようにするとよいです。

5. 関連ページ

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赤松の芽摘みは黒松とほぼ同じでよく、芽摘みや芽切りなどによる抑制や、葉すかし、古葉取りなどで培養環境をよくする手入れをします。ただし黒松よりもやや樹勢が弱いので……

コメント

一禿武爺 さん 2016年12月14日14時55分
植え替え
黒松に比べ植替えに対する耐性が若干弱く、老木になるほど顕著に弱さが出てくる。同サイズの黒松より若干土の崩し方、根の切り込みを弱めに行う方がよい。
きみ さん 2016年12月14日18時26分
一禿武爺さん
もしかして?お名前が?人違いでしょうか
コメント(補足)ありがとうございます!たしかにアカマツは気を遣わないといけないと書かないといけませんでした。
ありがたく追加させていただきました。またご指導お待ちしています。
おに さん 2018年03月04日14時12分
キミさん、
こんにちは。おにです。
久しぶりの投稿させていただきます。

ゆっくり盆栽を触る時間がなく、遅ればせではありますが、
赤松の針金かけをしました。
キミさんのページで色々勉強させもらい、時間をみつけては葉や枝も整理
していました。
こんな感じでしょうかね?不安もあるので、無理のない範囲に留めましたが、輪の部分も
もう少し広げたいのですが、今回は見送りました。

そして、大市で買ったちいさな長寿梅の植替えです。
きみ さん 2018年03月05日11時25分
おにさん
こんにちは、画像ありがとうございます。黒松も長寿梅も元気そうですね( ´▽`)でも黒松の針金はちょっと細いかもしれませんね。太いのが手元になければ2重かけしてみては?
始まりの固定が甘そうなので、効いてないかもしれません。始めは鉢穴から針金通すか土に挿しこんだほうがしっかり止まります
かけ具合はしっかりできてるのではと思います(ちょっとキツイ感じなのでくい込み注意ですね)。今は小枝よりも幹模様を付けるのが優先の段階かと思います。徐々にやるものいいですが、時期が限られるのであと1~2作くらいで決めて小枝作りも頑張ってください~!
おに さん 2018年03月05日22時50分
キミさん、

こんばんは。
アドバイスありがとうございます。

やはり針金は細いですかね。締めすぎないようにしていたのですが…もう少しやってよかったかな。

写真で光ってわかりづらいのですが、鉢底から松の輪に一本補助で引っ張っています。
前の状態からは、かなり変わりました。

この週末に一度外して、様子を見みたら再度掛け直してみます。
その時に小枝も頑張って(^^;;

あと、黒松ではなく…赤松なんです。

また教えてください。
きみ さん 2018年03月06日09時24分
おにさん
あっ。。笑 赤でしたか汗
ごめんなさい。
ここ赤のページですもんね
小枝はまだ充実してないので、無理しないようにしてくださいね
一番下の枝大事にしてくださいね
実生の苗ってわりと曲が単調(螺旋状)に付いているので、そこ活かしてもいいけどもっと前後左右に奥行きでるように面白い曲付け直しでもいいと思います。伸ばして文人にしてもいいし。この赤松の今後が楽しみです
さち さん 2018年07月22日18時15分
盆栽に関する疑問がわかりやすく説明されている貴重なサイトですね。

一つご質問させてください。最近70cm程の赤松の文人盆栽を購入したのですが、家に持ち帰ってきた途端針の部分が茶色くなり始め、1週間後の今では下に付いた針も茶色くなったものまで出てきてしまいました。始めは明らかに水のやりすぎでしたので、それを控え、有機堆肥とアクティベーターを与えたのですがよくなりません。根を見てみたところ、たくさん詰まっており鉢の中に土がほとんどありません。

そこで、もう少し大きな鉢に植え替えればいいのかなと素人考えで思ったのですが、この時期鉢の植え替えをしてもいいのでしょうか?やはり春少なくとも秋まで待ったほうがよいのでしょうか?

お忙しいところ恐縮ですが、お教えいただけたら幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。
きみ さん 2018年07月23日13時40分
さち さん
こんにちは。大きな赤松ですね。どこから手に入れたものですか?
持ち帰ってすぐに調子が悪くなるにはいろんな原因があると思います。慣れていない樹を強い日差しの下で寒冷紗もなしに置いていれば弱るのは当たりまえですし、初心者の方は水を遣ったつもりでいて実は全然足りていないことも多いです。
明らかに水をやり過ぎたと書いてありますが、過水になったからといってそんな短期間で枯れたりはしませんしね。
葉先だけ茶色くなるのはたまにありますが、全体の葉が変色して緑の部分も水分がないような状態なら、なかなか治療は難しいです。病害虫が原因と思われる病斑があるなら薬剤も試して見るべきですが、酷くなってからでは遅いですからね。。
芽切りなどが済んでいるものなら、新しい芽も動いているはずですがどうですか。
わたしもよく同じ言葉を使ってしまうのですが、植え替えは根を切って新しい用土に植え付けることをいいます。
今回の場合の植え替えは、根は切らずに「鉢を緩める」(一回り大きな鉢に根鉢ごと植込んで新しい根の生長を期待する)ことです。
やってみて悪影響はないと思いますが、原因が分からないので根本的な改善には繋がらないかもしれません。
新しく芽が吹けば、作り直しもできるのですが。
さち さん 2018年07月24日20時22分
早速のご丁寧なお返事ありがとうございます。

値段が手ごろだったのでマーケットで購入しました。でも針金が食い込んでいたり、よくみると少し難点が。しかし、今回の茶色い変色は明らかに私のミスです。ベランダの雨よけの下に置いておいたのですが、かなり日が入ってたようです。今日日中鉢を持ってみたらかなり熱くなっていました。

ご指摘ありがとうございます。本日鉢を緩める作業をしました。日陰に置くこととこの二つで何とか頑張ってくれたらまたご連絡しますね。どうもありがとうございました^^
きみ さん 2018年07月25日10時44分
さち さん
ネット販売の盆栽は当たり外れがありますよね。
針金が食い込んでもかけっぱなしで管理されている状態もよくないと思いますし、もともと弱っていたのかもしれません。針金は丁寧に外してくださいね。食い込みが激しく傷が深い場合は保護剤を塗るかミズゴケを巻いてください。
安田 良範 さん 2018年11月19日22時49分
初めてお便りします。夏頃2鉢赤松、高さ10cmくらい、を購入しました。1本は最初から葉の色が弱かったのですが、余り気にしていませんでした。10月頃に葉が長すぎたので半分位切ってやりました。それが悪かったのか最近では葉がかなり黄色くなってやばい状態です。大きな鉢にそのまま植え替えた方が良いか、どうしたら復活するのか教えて下さい。もう1本は青々しています。
きみ さん 2018年11月21日16時27分
安田さん
すみません遅くなってしまいました。
同じように育てていてもどうしても弱るのはありますけど、日当たりはどうですか?水やりや肥料はしっかりできていましたか?
日当たりが悪いと、葉が伸びてきますからそれを切っても根本的な解決にはならないです。
黄色っぽくなるのは肥料が足りていなかったのかもしれないですね。
過水に注意して冬はしっかり保護して来年の春新しい芽が動くまで様子見かな~と思います
kita さん 2019年08月06日20時21分
kitaです。5月末に小品の赤松を購入しました。新芽が伸びていたので6月はじめに芽切りを行いました。次の作業は9月の2番芽の芽かきですね。
2芽残してあとは取り除くようですが、残した芽をそのままにしておくと樹形は段々大きくなりますよね。樹形を大きくしたくない場合はどうしたらよいのでしょうか。2番芽を芽きりすれば良いのでしょうか。だとした場合の芽きりの方法を教えてください。その他に樹形を大きくしない方法があれば教えて頂けますか。
今年盆栽デビューで、分からない事ばかりです。身近に聞く人も居ないので、みきさんいろいろと教えてください。よろしくお願いします。
きみ さん 2019年08月07日09時33分
kitaさん
こんにちは。芽摘みなどしていればkitaさんが心配しているほどは大きくなりません。
太くはなりますが、枝が込むようなイメージです。針金をかけたり、増えた枝の中で不要な枝を抜くだけでも大きさは維持されます。
生きているものですから、いくらミニ盆栽でも多少は大きくなっていきます。とても上手な人は何年も小さいまま保ち込みますがなかなかそうはいきません。
赤松はちょっと樹勢が弱いものですから、2番芽はそのまま伸ばしておいて欲しいです。わたしはやったことありません。樹の状態によっては、古葉があるところまで切り戻しても芽はでますが、始めたばかりということなので樹を知るという意味で基本の手入れをまずしっかりやってみてください。
具体的にどうすればいいか、問題に直面されたときにまたご相談ください。
kita さん 2019年08月08日21時29分
そうなんですね。大変良く分かりました。ありがとう御座いました。
ヤマ さん 2021年05月23日09時05分
全くの素人です。
頂き物の松をほとんど枯らしてしまい、色々調べている中で拝見しました。
とても情報が多く、わかりやすいので色々読ませていただきました、ありがとうございます。

現在、ほとんど枯れてしまった赤松を4月に植替えをして、なんとかできないか日々向き合っています。

腐っていた根を切り、砂多めの土に植替えをして死んでいる枝は全て切り落としました。

まだ、弱っていってるようにも見えて駄目かもしれないのですがなんとかしたいと思っています。

教えていただきたいことがあり今回コメントさせていただきます。

水やりについてですが、いま時期1日1回が推奨されるのかと思いますが、他方土が乾いたら、ともあると思います。
半日陰においているせいか、1度水やりをすると、翌朝もまだ土は湿っており、結局「乾いた」と思って水をあげられるのが3日に1度程度になっています。
何かアドバイスをいだけないかと思いコメントさせていただきました。

大変恐縮ですがよろしくお願いいたします。
きみ さん 2021年05月23日11時25分
ヤマ さんへ
こんにちはコメントありがとございます^^
アカマツ元気になるといいですね。アカマツはクロマツよりも樹勢が弱いと言われますが、わたしの感覚としてはちょっと成長具合が遅いくらいで「弱い」ってほどでもないと思うので、今後の管理をちゃんとできれば回復の見込みはあると思いますよ。

水の乾き方は樹勢や土の状態、おいている環境や地域によっても違うので、水やりの頻度の表記については私も悩み所だなと思っています。
基本的には、乾いてからやるで正解です。特にアカマツは水辛目で平気ですし、いつも湿っていると益々よわるので、回数に拘らずに土の状態みてあげてください。
ヤマ さん 2021年06月03日07時59分
きみさん

ご回答ありがとうございました!
少し水やりの判断に自信が持てました!

新しいつぼみ?から葉伸びていく様子もすこしみれて、「松ってこうやって大きくなっていくんだな」って最近感じることができました。偶然の頂き物だったのでそれまで毎日植物を見ることもなかったもので(-_-;)
植え替えをした四月下旬から1か月たったので五月下旬からは日当たりの良いところに鉢を移してみました。

ここ2,3日で気が付いたのですが、
①葉が緑と黄いろのまだらになっている葉が少しある
②よくみると葉に無数に黒(より少しだけ茶色)のとても小さなつぶつぶがついていました。動いてはいないようなので虫ではなく、糞や分泌物なのかと思っています。

上記のようなことはご経験ございますでしょうか?
週末に水を掛けながら流す、あるいは葉を拭くか歯ブラシ等でかしてみようと思っているのですが・・・
きみ さん 2021年06月03日16時35分
ヤマ さんへ

松類の病気はわたしも経験がなくてあまり詳しくないですがマツ葉枯れ病とか葉ふるいとかフォマとかいくつかあって、数年に1回各地で大流行するようです。弱った木にはよく発生します。
私はマツ類にはキノンドーという有機銅系の殺菌剤を定期散布しています。
取れそうな汚れなら是非ブラシとかで綺麗にしてあげてください。
病気なら水かけたくらいでは治らないので、殺菌剤をつかってみてはどうでしょうか。マツを育てるなら今後必要だと思います。