ニシキマツの剪定
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ニシキマツの剪定は基本的にはクロマツの剪定と同じです。
ニシキマツの荒くて割れた幹肌は大切な鑑賞点の1つでもあり、独特の幹肌の良さを見せるために、剪定の時は幹に対して細めの枝を残して、幹肌を良く見せることがポイントです。
ニシキマツの種木選び
ニシキマツの苗木実生7年生くらい
ニシキマツは樹皮割れがでてくると胴吹き芽は期待できませんので、若木のうちに枝の配置を決めておきます。
また無理に曲げると折れやすく、生育していく過程でもかなり樹形に変化がでるので、無理に曲げるようなことはしないで直幹作りのつもりで仕立てるのがいいです。
放任状態のものは上枝の力が特に強くなり、下枝が少なくなってしまいます。
また幹部分は割れて太くなるのですが、幹の太さ自体は見た目ほどではなく、幹に比べて根元部分が細いものが多くあります。
種木を選ぶ時には、幹模様も大事ですがむしろそれはあまり気にしないで、根元がしっかりしていて、枝配りが全体的に均一かつ下枝も充実しているものを選びます。
ニシキマツの樹形作りの心得
ただニシキマツは特に樹皮割れのおもしろさを鑑賞点にしますから、それがよく見えるように正面を決めることが大切です。
正面が決まれば役枝を残して一の枝、二の枝と仕立てるのが普通ですが、ニシキマツの場合はあまり気にしないで、特に下枝を大事にしながら剪定をしてください。
ニシキマツは幹肌が大切なので直幹作りのつもりで根張りから力強く作ります。
そのためには無理に曲げないで枝はできるだけ細目のものを残し、幹部分の力強さがよくわかるようにします。
ニシキマツ剪定・整枝の季節の作業
ニシキマツの剪定や樹形作りはクロマツとだいたい同じと考えていいですが、芽摘みや芽切りをあまり行うと幹肌の割れが遅れてしまいます。
ニシキマツの芽摘みや芽切りは完成樹に近づくまでは控えめにし、主幹に対して枝はあまりごつくならないようにしましょう。
生育期間中の作業
ニシキマツのミドリ摘み(4月~5月)
春から伸びたニシキマツのミドリ
ニシキマツのミドリの伸びは強いですが、施肥管理などが充分でなかったりすると冬の間に枝枯れすることがありますので日頃の管理も大切です。
ニシキマツのミドリ摘みは、勢いが特に強いものだけに行います。
ミドリ摘みをあまり頻繁にすると、枝は増えますが幹の生長が遅れて、ニシキマツ独特の幹割れの特徴が出にくくなってしまいます。
ニシキマツの芽切り(6月)
ニシキマツの芽切り
6月の芽切りもミドリ摘みと同じで、完成樹に近づくまでは控えめにします。
特に勢いよく伸びるミドリだけに行うといいです。
芽切りの方法は、今年伸びたミドリを根元から切ります。
ニシキマツの中芽切り(9月)
ニシキマツの剪定は秋の中芽切りが基本です。
時期は9月上旬~下旬頃で、今年伸びた新芽を半分残して切り戻し、翌年の胴吹き芽を作らせます。
幹を太らせながら樹形を作るニシキマツは、秋の中芽切りが一番効果的です。
休眠期間中(10月~3月)の作業
ニシキマツの休眠期間中の作業はクロマツとほとんど同じです。
不要枝の剪定(10月中旬~11月下旬)
10月頃には新梢の伸びも落ち着き、生育は休止状態に入っていきます。
このときに出来ることは、間引き剪定や不要枝の処理をします。軽い針金かけも可能です。
また、芽摘みだけでは次第に葉の量が増え、日当たりや風通しが悪くなってしまいます。
特に力の強い枝には葉も多くつきますので、葉抜き(葉すかし)や古葉刈りをして、翌春の芽が均等に出揃うようにします。
強い剪定(2月下旬~3月中旬)
2月下旬~3月中旬頃は厳しい寒さも終わり、新芽が動き出す直前です。この時期に太枝の剪定を行います。
強い剪定や整枝を厳寒期に行うと痛みが大きく枯れ込むことがありますが、生育活動が始まる時期に行えば、多少の損傷でも耐える事ができて傷口の治りも早いです。
針金をあまり強くかけようとすると枝が割れてしまうので、枝作りは芽摘みや剪定で作るつもりでいてください。
春の植え替え(根の剪定)も新芽が伸び始める前のこの時期が適期です。
植え替えのための剪定(3月下旬~4月上旬)
3月下旬~4月上旬頃に植え替え(根の剪定)を行います。
ニシキマツの剪定の実際
勢いの強い真ん中の枝を剪定します
ニシキマツの剪定のポイントは、できるだけ力の弱い枝や細めの枝を大切にして、幹をよく見せることです。
基本は真ん中の強い枝を切って、比較的弱い枝を2本残します。
中芽切りを行うときも同じで、真ん中の強い新梢は切り、水平方向に2本芽を残すようにします。
剪定や芽摘みは全体をみながら、翌年芽が出揃うように剪定やミドリ摘みを行うことが大切です。
完成樹の場合は、若木ほど樹形は乱れにくいものですが、長く突き出た枝などは樹冠線に合せて切り戻し、小枝にも力を付けさせるようにします。
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