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五葉松(ゴヨウマツ)の魅力

更新日:2019/01/23

五葉松の魅力

五葉松はマツ科マツ属の常緑針葉高木。日本原産種。

日本各地の高山帯に自生していて、九州地方には高山のみに見られ、東北地方では低山帯でも見られます。

五葉松は「御用を待つ」という語呂から、仕事が舞い込む縁起物として祝いの席などに飾られました。

暑さや寒さに強く、柔らかい幹や枝は針金整枝にもよく耐えるので、様々な樹形に作ることができます。

「五葉の数だけ性がある」と言われるほど、葉性や幹肌に様々な違いがあるのも面白い所。

産地によっても特徴があり、「那須五葉」「吾妻五葉」「四国五葉」「広島五葉」などと呼ばれていますが、八房性品種の「瑞祥(ずいしょう)」や「明星(みょうじょう)」、極姫性の「那須娘(なすむすめ)」なども人気です。

五葉松の特徴

五葉松の葉

五葉松の葉はその名の通り、1つの葉の付け根から5本の葉が出ています。

葉性は様々で、色や長さ、ねじれ具合などに違いがありますが大きく分けて「北ゴヨウマツ」と「南ゴヨウマツ」に区別ができます。

北ゴヨウマツ(左)と南ゴヨウマツ(右)の代表的な葉性

東北地方原産の北ゴヨウマツは葉が濃緑色でやや長く、葉裏には白いすじの通ったねじれ気味の葉が特徴。

一方、四国・中国地方原産の南ゴヨウマツは葉が淡緑色で短く、やや葉束が開いています。

緑が濃く、やや男っぽい印象の北ゴヨウマツに対して、優しい色味で葉の広がり方にも柔らかみがある南ゴヨウマツは女性っぽい印象を受けます。

五葉松は葉性が様々で、産地だけでなく培養によっても葉性が違ってきます。自然界では中間種も多く色、長さ、厚み、捩れ具合などにいろいろな特徴が現れます。

五葉松の新芽(ミドリ)

五葉松の芽

ロウソク芽(左)とコンペイトウ芽(右)

五葉松にはロウソク芽コンペイトウ芽という2種類の芽があります。

勢いが強いため長く伸びるロウソク芽は、芽摘みをしないと徒長して樹形を崩してしまいますので伸びる前に芽を摘みます。

反対に短いコンペイトウ芽は芽の力が弱く、芽摘みをしなくてもあまり伸びることはありません。

五葉松の新芽にはアブラムシなどの害虫がつきやすいので、スミチオンなどの殺虫剤を散布するなどして被害を防除してください。

五葉松の繁殖法

五葉松は実生の他、取木も可能です。

黒松を台木に接木で作られているものもあり、山や畑で太らせたものが市場に出ています。

五葉松の病気

五葉松の葉にはワタムシやアブラムシが付くことがあり、葉ふるい病にも注意が必要です。

病気や害虫には強いですが、樹勢の悪いものや新芽の頃は被害に遭うことがあるので、水はけや風通しをよくし、定期的に殺菌殺虫剤を散布して防除してください。

調子を悪くする原因には、水のやり過ぎや蒸れなどの夏の高温障害もあります。高山性の植物であることを考え、夏場は出来るだけ涼しい環境で管理してください。

五葉松の主な樹形

五葉松は幹や枝が柔らかく針金で様々な樹形に作ることができます。また剪定にも比較的強いので作りやすい樹種と言えます。

直幹や斜幹、模様木、文人、吹き流し、幹が強く曲がった懸崖や根上がり、石付きなどに作ってもいいです。

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世田谷のバルコニーで盆栽を始め、現在は盆栽のための広い土地を求めつくばへ移住計画中。小さい盆栽を中心に山野草や鉢作りを楽しんでいます。

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