ゴヨウマツの剪定
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ゴヨウマツは種木の生産が多く、四国産・那須産・吾妻産などの産地があります。
品種もいくつかあって、八房性の瑞祥や九重、宮島五葉などがあります。八房性は胴吹きもよく葉性も短く締っているので、盆栽作りにはよいです。
種木は性や生産者による作り方、年数によって、大きさや葉性・形状が違いますのでそれに合せて剪定方法も違ってきます。
ゴヨウマツの剪定時期
ゴヨウマツの剪定は春(2~3月)と秋(9月~11月)に行います。
この時期ならば、傷口の回復も早く傷跡も小さく済みます。
若木の剪定
ゴヨウマツの種木4年生:幹模様は作ってある途中で
芽摘みもなされている。
ゴヨウマツは若木のうちに基本樹形を作っておけば、あとは芽摘み程度で形を保ちながら作っていくことができます。
種木を入手したら、まずは幹模様や枝振り、根張りなどなどをよく観察し樹形を決めましょう。
そのためには、よい種木選びが重要です。
放任状態の素材を入手してどんなに手をいれても、よほどの腕がなければ徒労に終わることになります。
枝が沢山ついていて、根張り、葉性、立ち上がりもよく、多少なりとも芽摘みなどの樹勢の管理がなされているような素材を見つけてください。
不要枝の剪定
樹形が決まれば役枝も決まってきます。
役枝が分れば残りは不要な枝になるのですが、全ての枝を不要枝として一度に整理することはあまりありません。
差し枝として残したり、樹形を変更したときに役枝として利用できることもありますので、樹の勢いをみながら徐々に整理していきます。
幹を太らせながら剪定をする場合
役枝が分ればそのほかの不要枝を整理していくことになりますが、不要だからといって一度に全部の枝を剪定してしまうと樹の太りが悪くなり、各枝の勢いのバランスも弱くなります。
不要枝の剪定は年単位で進めるようにして、1年目は放置しておくと幹が太ってよくない枝(車枝やかんぬき枝など)を剪定します。
2年目以降は下がり枝や立ち枝、交叉した枝などを整理し3~4年かけて徐々に基本樹形に近づけていきます。
不要枝の剪定はじっくり時間をかけて行うことで、樹の勢いを損なうことなく幹を太らせながら樹形も整えることができます。
すぐに樹形作りのための剪定をする場合
幹も充分太くなっていて、すぐに樹形作りのための剪定をしたい時は、一度のうちに不要枝を整理してもよいです。
太い枝を鋸で切り落としたあとは彫刻刀やノミで切り口を綺麗に削り、必ず癒合促進剤や保護剤を塗ります。
傷口を保護することによって水分や病気の侵入を防ぎ、傷跡の治りも早くなります。
完成樹の剪定
ゴヨウマツは本来伸びが遅い樹種なので、一度基本樹形が出来れば芽摘み程度で維持ができるといってもいいです。
特に完成樹ならほとんどの枝の整理が済んでいるので、大きな剪定は必要ありません。
枝ごとの細かい剪定や芽摘みと、全体をみてバランスを乱すような枝のみを整理すれば充分です。
完成樹(もしくは完成に近いもの)の中で、一枝一枝の剪定は追い込み剪定と言われています。
追い込み剪定の基本は、下枝の芽数を中・上枝よりも多く残して力をつけさせながら、締った枝を作ります。
ただし老樹はあまり強い剪定をする、と枝と根のバランスが崩れて樹勢を崩して枯れてしまうこともありますので、できれば芽摘み程度に留めておくほうがいいです。
完成樹や老樹は、若木に比べて樹勢が落ち着いているので、剪定する時にはできるだけ回復できるだけの力がある状態にしておくことが大切です。
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