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ケヤキの剪定

ケヤキはモミジやカエデと同様に、枝の伸びる力の強い樹種ですが、枝の出方は互生といって対ではなく交互に出てきますので、1節からは1つの枝だけ伸びてきます。

モミジやカエデの剪定は、基本的に1節残して切ることでそこから2本の枝を作ることができますが、ケヤキは互生ですから最低でも2節残しの剪定となります。

また、ケヤキは本来真っ直ぐに伸びる性質がありますので、適した樹形は直幹に細やかな枝が扇状に広がった箒作りが似合います。

特にケヤキのように枝の細やかさを重要な鑑賞点とする樹種の場合は、葉がついている時期だけでなく、落葉後の姿(=寒樹)を展示して楽しむこともあります。


ケヤキの種木

ケヤキの種木は実生や挿木、取木などで作られたものが出回っています。

取木の場合はある程度樹形が出来上がっているものがほとんどですが、そのほかの種木は樹形を作るまでに長い時間と手間をかけます。

実生苗の剪定

ケヤキの実生苗は発芽して3~5cmくらい伸びてくると本葉が2~3枚出てきます。そこから2~3本の枝ができますので、枝を1~2本残してあとは剪定します。

小さい盆栽を作りたいときは2本残した枝で枝作りをすることができます。

ただし、そのままにしているとどちらかの枝に力が付きすぎて片方が枯れることがありますので、剪定や芽摘みでできるだけ力が均等になるようにしなければいけません。

もしも枯れてしまったら、残った1本でまた新しく枝分かれを作ることになります。

比較的大きな盆栽に仕立てる場合は残す枝は1本にして、伸ばしながら太らせ芯にします。

下枝の分かれは樹高の1/3くらいの高さから作るとバランスがいいので、枝別れの位置から全体の高さを決めるようにしてください。

実生ケヤキの直根の剪定

ケヤキは枝作りだけでなく、根張りの良さも重要です。

しかし、実生苗をそのままにしていると直根ばかりが強く伸びて根張りとなる側根が生長しません。

そこで発芽後の本葉がでてきた頃に、一度土から抜き、直根をほとんど切るか茎の部分で切断して植え直します。

このときに根の整理をして、できるだけ側根が四方八方に広がるように固定し、将来の根張りを作ります。

実生苗の軸切り挿し芽

軸切り挿し芽

ネムノキの軸切り挿し芽:根菜の切れ端などを敷いて
カッター等で切ると綺麗に切れる。

根張りを良くするための方法には、直根の剪定のほかに軸切り挿し芽があります。

軸切り挿し芽は、葉物類だけでなく、クロマツを始めとする松柏類など、発芽したばかりの実生苗ならほとんどの樹種で行うことができます。

方法は、発芽して葉が開いたころに、子葉から1cmくらい下(作りたい長さ)の茎部分を、鋭利な刃物で切断し土に挿すことで切断面から再び発根させます。

軸切り挿し芽をしたものは、根が四方八方に出ることが多いので根張りの良い種木を作ることが出来ます。

また通常ならば根から本葉(枝)までが腰高になりがちですが、この方法だと樹高を抑えて作ることができるので、小さな盆栽に仕立てる場合は特に効果が高いので試してください。

注意点は、出来るだけスパッと切断して組織をつぶさないことと、水切れのないようにすること、適期を守ることです。
せっかく発芽したものを切って大丈夫かと心配になりますが、注意点を守ればほぼ発根します。

取木種木の剪定

取木したケヤキの種木は、実生や挿木苗よりも早く完成樹に近づけることができます。

特に腰高になっている種木を取木すればいいです。

取木する種木は、枝(葉)の量と根の量のバランスを取るために不要枝の剪定や間引き剪定をします。

それ以降の剪定は、完成樹の剪定方法と同じです。

ケヤキの若木の剪定

ケヤキの若木の剪定は、枝数を増やしながら主幹を伸ばします。

ケヤキは下枝を大事にしなければいけないので、上枝を2節残して剪定したら下枝は3節残して剪定するなどしてください。

この作業を2~3年繰り返しある程度主幹が伸びたら、1度作りたい高さまで切り詰め、芯を作ります。切り詰めることで枝がほとんどなくなる場合もありますが、ケヤキも芽吹きの強い樹種ですから、次に出てくる芽で新しく枝作りをします。

出る芽は芯を中心にして外側に出るように、内側の枝を剪定し、下枝を大事にしながら枝数を増やして樹形作りをしてください。

ケヤキは幹肌も鑑賞点の1つなので、不要枝は早めに剪定し、傷が残らないように気をつけてください。

ケヤキの完成樹の剪定

完成樹の場合は、樹形を維持しながら風通しや日当たりを確保するのが目的です。

完成樹でも芽の吹く力はありますので、そのままにしていると枝が混み合って環境が悪化し、病害虫の被害に遭うこともありますから注意してください。

不要枝や混み合った枝は剪定し、下枝を大事にします。

落葉後には枝配りがよく確認できますから、全体のバランスをみて不要枝の剪定をしてください。

コメント

ナガタ さん 2019年01月27日10時19分
キミさんこんにちは
はじめましてナガタです。

ニレケヤキについて質問させてください。
先日園芸店で衝動買いしたニレケヤキの子盆栽なんですが
1枚目の写真の赤丸の枝、一本だけ真横に伸びてなんかバランス悪いかなと思っているんですが、どうでしょうか?枝元で抜いてしまおうか考え中ですが、他に何か良いアドバイスがあればお願いします。
あと青丸のような枝が枝先にいくつかついてるのですが、このような枝はどうすればいいでしょうか?切った方がいいのかと思いながら、とりあえずまだ手をつけてません。アドバイスをお願いします。
2枚目の写真の赤矢印の枝が、青矢印の枝に重なるように生えてるんですが、こういう枝も抜いた方がいいでしょうか?アドバイスをお願いします。
きみ さん 2019年01月27日11時06分
ナガタ さんへ
(※コメントを「ケヤキの剪定」に移動しました。)
こんにちは~なかなか難しそうな素材ですね
写真の向きで正面なら、やっぱり赤丸の枝は元から切っておいたほうがいいでしょうね。
ニレケヤキは芽吹き旺盛なので、盆栽としてちゃんとみたいなら今しっかりいらない枝を整理しておかないといつまでもよくなりません。
おっしゃる通り、交差している枝や三つ叉の枝、逆さ枝は元から剪定します。
残す枝でも、もう少し太らせたい場合はそのままですが、基本的には2節残して切ります。枝が二叉に分岐していくように意識すれば、切るべき枝は結構あります。
写真で見た限りで、参考程度に修正したので参考にしてみてください。将来の構図も青で勝手に書き込みました。下手ですが。
結構太い枝も切るので、癒合剤塗るの忘れないでくださいね~楽しみですね( ´▽`)
上村 さん 2019年12月07日10時25分
ケヤキの頭を切断して新芽を吹かせホウキつくりを作りたいと思いますが、
切断時期を教えてください。
きみ さん 2019年12月08日16時38分
上村 さんへ
2月頃がいいと思います。芽出し前です。

都内のベランダから盆栽を始め、現在は盆栽のために郊外に土地を得て暮らしています。小さい盆栽を中心に山野草や鉢作りを楽しんでいます。

アビシニアン猫(♂)とメダカを飼っています。歴代猫は『アロ』『アズロ』。

現在、盆栽世界にて「キミのMonthlyお手入れ講座」連載中です。

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