桑(クワ)の魅力
桑(クワ)はクワ科クワ属の落葉低~高木。
日本全土や朝鮮半島などの山野や雑木林、畑脇などのいたる所に自生している樹種で、かつては養蚕のエサとして多くの品種が発見、改良され盛んに栽培されていました。
クワというのはクワ属の総称で、葉は切れ込みのないものから3~5裂するものなど変異が多いのが特徴です。
雌雄異株ですが同株種も普通にあり、一本で実が付きます。
実付きのいい一才クワ(姫クワ)や桑イチゴの他、葉の形がトランプのクラブ型に似た山桑なども人気です。
果実は木イチゴのような柔らかい粒が集まった形で熟すと赤黒くなり美味です。
クワの特徴
クワの花(4月~5月)
姫クワの花(両性花)
雌雄異株のクワの花は、雄花は茎の先端から房状の花が咲き、雌花は枝の基部に付きます。
両性花のクワの花は枝の基部に付き、黄緑色の子房の先に白くもじゃもじゃした突起のような花が付いています。
花というよりは、一見すると若い実から白い糸が放射状に伸びたような形をしています。
受粉すると、花の部分は黒く枯れ落ちて、子房が膨らみ出します。
クワの実(6月~8月)
クワイチゴの実
受粉に成功したクワの実は初夏に熟してきます。
果実は木イチゴのように小さい粒が集まったような形をいていて、熟すと赤黒くなります。
完熟した果実はそのままでも美味しく食べられますが、加工したものは果実酒やジャムになります。
ただし果実にはクワ菌核類が寄生していることがあり、落下した果実から子実体が生えます。
クワの繁殖法
クワの種木は挿木や取木でもよく増えます。
一才性のものは挿木や取木後1~2年で花が咲きます。
クワの主な樹形
斜幹、模様木、懸崖などの樹形に仕立てされることが多いです。小さくても結実すれば充分見て楽しむことができます。
萌芽力が強いので剪定してもよく脇芽が動きます。
枝は太りやすいですが、傷が残りやすいため不要枝などは早めに整理したほうがよさそうです。
関連ページ
コメント
この記事へのコメントはまだありません。