モミジの剪定

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モミジは芽摘みも大事ですが、芽摘みや針金かけだけでななかなか思った通り枝作りは難しく、剪定も大事な作業です。

モミジにもたくさんの種類がありますが、盆栽樹種として親しまれているのはヤマモミジ系のものです。

ヤマモミジの中でも葉の大小や紅葉の違い、枝うちの善し悪しに違いがあります。

剪定の方法はカエデの剪定とほぼ同じと考えていいです。

モミジの剪定時期

モミジの剪定時期は1年のうちで生長期と休眠期の2回あり、目的が異なります。

生長期の剪定は主に枝数を増やすためのものですが、休眠期の剪定は樹形を整えるための大切な作業です。

まず、新芽が固まる5月~6月の時期に葉刈りと一緒に行います。

枝先は2又になるように、徒長した枝を1節残して芽のすぐ上で切り戻してください。

休眠期の剪定は落葉後から芽出し前の間に行いますが、厳寒期に太枝を切ると切り口から樹液がとまらなくなり枝枯れすることがあります。

12月頃に自然落葉する前に強制的に全葉刈りして剪定することもできますが、難しければ無理せず翌年の出し前の2月下旬~3月まで待った方が簡単で効率的です。

芽出し前に行う剪定は、今年作ってきた枝をどこまで使うか見極めて、理想の姿に整える絶好の機会です。

実際には1年で出来る枝はせいぜい1~2節分で、やることは地味ではありますが翌年の枝を決める重要な作業です。

モミジの剪定

剪定で大事なことは、基本的に枝もしくは枝先の芽を2芽ずつに整理することです。

枝の場合は分かりやすいですが、枝先近くで2芽が並んでいるものはどちらか1つを残して1芽にしてください。

また、同じ箇所から3~4芽と吹いた部分は将来3つ又~4つ又の好ましくない枝分れをします。

節の部分がごつくなり見苦しくなるので、まだ芽のうちに芽の整理をしなければいけません。

モミジの種木の剪定

モミジの種木は実生苗が多く出回っていて、品種ものは接木したものや取木、挿木ものがあります。

実生苗は幹を太らせるために、剪定などはしないでそのまま伸ばしておきますが、この時針金で幹模様を作っておいたり、網伏せをしておくと面白いものが出来ます。

ほしい太さになったら、カエデと同じように予定の樹高より少し低い位置で切り戻し、次に出てくる芽で樹形を作ります。

また、根張りをよくするために、切り戻す前に幹元の部分で取木をかける方法もあります。

取木ができたあとから、枝作りのための切り戻し剪定をします。

カエデと同様にモミジも成長が早いので、比較的短い年数で樹格をあげることができるはずです。

枝作りのための剪定

剪定の仕方は、カエデとほぼ同じです。

今年伸びた枝は、基本的には1節残しの剪定をします。

モミジは頂芽優性の性質が強いので下枝を大事にしながら全体を剪定します。つまり、上部の枝を1節残して剪定したら、下部の枝は2~3節残して剪定します。

全体の樹形作りは、落葉後に行うのが一般的です。

厳寒期に剪定をすると、切り口から樹液がとまらなくなって、小さい木は冬の間に枯れてしまうこともありますので、その場合は翌年3月頃の新芽の動く直前に剪定してください。

モミジの完成樹の剪定

完成樹の剪定は、主に樹形を維持しながら全体の風通しや日当たりを確保します。

毎年同じような剪定をしていると、次第に枝が混み合ってしまいますので、全体のバランスを考えながら間引き剪定や切り戻し剪定をするといいです。

不要枝や徒長枝も早めに剪定し、全体の剪定は落葉後が、翌春の新芽が動き出す前に行います。

モミジやカエデの様に、枝の伸びが早いものは芽摘みも重要です。
(詳しくは葉物類の芽摘みへ)

芽摘みをすることで節芽が短く細やかな枝作りをすることができますので、丁寧に芽摘みをしてください。

ここで新芽を長く伸ばしてしまうと、節目が長くなってゴツゴツした枝になってしまいます。

1節目の葉が完全に開いて次の芽が出てきたら、1節目(はかま)を残して次の芽を摘み取ってください。

芽摘みは枝の伸びが治まる時期(夏頃)までに2~3回行うことができます。

コメント

井上視紀子 さん 2022年05月01日12時07分
小さな鉢植えのもみじです。コンパクトに仕立てたいのですが、今出来る事がありますか?
剪定の仕方を教えてください。
きみ さん 2022年05月02日10時43分
井上視紀子 さんへ

こんにちはコメントありがとうございます!
見晴らしのよさそうなベランダでいいですね^^

できれば春にかるく芽摘みをしてほしかったですが、モミジは枝ができやすいのでこの状態でも問題ないですね。
葉は対になってでるので、枝元から1~2節(葉は2~4枚になる)の所で剪定しておいてください。
そのあと残した枝の先端の芽から2番芽が伸びてくるので、それもあまり伸びないうちに1~2節で剪定(芽摘み)します。
芽吹きがいいので、葉のあるところならどこで切っても芽がでます。
全体の輪郭線に沿うように剪定していけばそんなに難しい樹ではありません。

葉刈りなんかもできますが、うどん粉病になりやすいので、よほど葉が込み合っていなければ芽摘みだけも充分です。
幹がまっすぐなので、盆栽として仕立てるには課題が多いですが、コンパクトに仕上げるくらいならこのままハサミだけでも充分素敵ですね^^
はる さん 2023年01月17日00時03分
きみさん

清姫もみじの剪定についてお伺いしたいです。
ほうきづくりを作りたいと思い購入したのですが、この苗が同じ箇所から3~4本の芽がふいて枝がでており、その先も3又4又となっている苗で明らかに混雑しており、これをどのようにしたらほうき状の樹形にできるのか困っているところです。
通常こちらのお記事を参考にして剪定は2芽2枝に整理しておりますが、これもそのようにしてよいものでしょうか。
それとも今ある複数本の枝を生かしてつくったほうがよいのでしょうか。
また、いつもなら成長期に伸びてきた芽は1節残しで切っていますが、こちらは伸ばし気味にしたりするとか、通常のもみじと異なる点がありましたら合わせて教えていただきたいです。
よろしくお願いいたします。
きみ さん 2023年01月17日17時42分
はる さんへ


清姫もみじは枝がツンツンと箒状に伸びている挿し木苗がたくさん出回っていますね~

針金や剪定で株立ちとか双幹とかにもできそうですが、素材自体は箒作り向きなので、剪定や芽摘みで作っていく感じのほうが素材も活かされると思います^^

そういう性質のものだと思いますが、一箇所から何本も伸びているのは整理しないと大事な枝も弱ってしまうので、全体の輪郭をみてやわらかく切り戻し、春は「ハカマ取り」をして枝の節を細かくつくっていくようにすると、数年で枝も密になり、ハサミ作りで形を整えられると思います。

同じ箇所から3つも4つも伸びているのは基本、枝が外側に伸びるように2芽残しします。
必ず2芽というわけではなく、ここの空間はちょっと寂しいなと思うところは3つでも構いません(その場合は枝元がゴツくなりやすいので、枝をあまり太らせないようにします)。

切り戻す枝の長さも、下枝は2~3芽にとか、上の方は1~2芽とかその枝だけで決めずに、全体の輪郭線を見ながらきるようにしてください。



※こちらのページぜんぜん充実していなくて申し訳ないです!
どんどん更新していくつもりなのでよかったらまた宜しくお願いします。