実ザクロ(実石榴)の魅力
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実ザクロはミソハギ科ザクロ属の落葉小高木。雌雄同株(雌雄同花)。
鬼子母神の説話では子孫繁栄の象徴にもされていて、日本には平安時代にシルクロードを渡って渡来してきたと言われています。
実(種衣の部分)は食用になり、果樹として庭木や鑑賞用にも使われています。
実ザクロの果実は大きいもので直径7cmくらいになりますので、盆栽に仕立てる場合は、果実とのバランスを考えた樹形作りをしなければいけません。
非常にたくさんの園芸品種がありますが盆栽に使われるのは、実を鑑賞する実ザクロと花を観賞する花ザクロがあります。
実ザクロを改良して作られた園芸品種の花ザクロ(八重ザクロ)は、結実はしませんが花物樹種として人気です。
一才ザクロや姫ザクロといった矮性種も花付きがよく人気ですが、実付きはあまりよくありません(実付きのいい性の姫ザクロもあります)。
朱赤色の絞り模様や八重咲き、白覆輪など、いろいろな花芸を楽しむことができ、小品盆栽にしても面白いです。
実ザクロの特徴
実ザクロの花(6月)
ザクロには実のなる実ザクロと、実ザクロの園芸品種で花を観賞するために改良された花ザクロがあります。
実ザクロの花は普通5弁からなる一重咲きで、色は鮮やかな赤朱色です。
花ザクロの花は赤・白・黄色などの八重咲きや絞り花、覆輪などの花芸が楽しめます。
ただし花を楽しむために改良された花ザクロは普通結実しません。
実ザクロの実(10~11月)
ザクロの実は直径10cm程の大きさで、赤く艶があり熟すと実が割れて中から赤い外皮に包まれた種子が見えます。
食べられるのはこの種子を覆っている外皮部分で、汁気が多く甘酸っぱいのが特徴です。
そのまま生食や、ジュース、ジャムなどにして食べることができます。
実が大きいので、実ザクロを盆栽にするには実の大きさとのバランスを考えた樹高や樹形に仕立てられます。
花ザクロは小品盆栽でも楽しめます。
ザクロの繁殖法
ザクロの種木は主に実生や挿木、取木などでよく増えます。
実ザクロの主な樹形
斜幹、模様木、懸崖などの樹形に仕立てされることが多いです。
実とのバランスを考えて樹形作りをします。
実ザクロの日頃の管理
置き場所
日当たりと風通しのいい場所に置きます。
夏の強い日差しは避けて下さい。
もともと暖かい地方に自生している樹種ですから、あまり寒さには強くありません。
用土
赤玉土を単用します。
灌水
表土が乾いたら灌水します。
春は1日1~2回、夏場は1日2~3回、秋は1日1回、冬は2~3日に1回を目安としてください。
肥料
本来肥料を好み肥料負けすることもありませんが、肥料過多は実付きが悪くなるのでよくありません。
盆栽では薄い液肥をごくたまに播くくらいで、姫ザクロなどはほとんど肥料を与えません。
肥料をあげるなら花後と摘果後にお礼肥をして冬越しに備えます。
チッ素分が多いと枝葉は充実しますが実付きが悪くなるので、リン酸やカリウム分を中心に与えてください。
病気・害虫
カイガラムシ類、アブラムシ類などに注意します。
うどん粉病にも掛かりやすいので早めの防除が必要です。
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