姫林檎(ヒメリンゴ)の魅力
ヒメリンゴはバラ科リンゴ属の落葉低木です。
エゾノコリンゴと中国原産のイヌリンゴを交配して改良した園芸用交配種で、結実がよく、赤く小さなリンゴに似た実を鈴なりに付けます。
花も綺麗で、赤い蕾が満開になると白花に変化し、庭木としても人気です。
果実の改良も進み、食用の国光リンゴと交配した姫国光や、手まり林檎などもあります。
ヒメリンゴの特徴
ヒメリンゴの花(4月~5月)
カイドウ(左)と姫リンゴ(右)の交配
ヒメリンゴは花も綺麗で、赤い蕾が開花すると純白に変化します。
一鉢だけの時は結実が悪いので、人工交配させたり、カイドウなどの近縁種の近くに置いておくとよく受粉して結実がよくなります。
ヒメリンゴの実(10月~11月)
ヒメリンゴの実
ヒメリンゴはその名前の通り、食用のリンゴのミニチュアのような実がなります。
しかしその果実には水分がほとんどなく酸味が強いので、食べるより鑑賞して楽しみます。
結実したばかりの実は乾燥に弱く、水切れすると落果してしまうので注意が必要です。
開花中は施肥をやめますが、落果防止のため結実してからも小梅くらいの大きさになるまでは強い肥料を与えてはいけません。
実はあまり沢山つけると樹勢を落としてしまうので、ある程度大きくなった段階で、良い実を残して適当な数に間引く必要があります。
ヒメリンゴの繁殖法
ヒメリンゴの種木は一般的に成木のカイドウを台木にして、接木で増やされています。
ヒメリンゴの主な樹形
主な樹形は模様木や斜幹、懸崖などがあります。
ヒメリンゴは将来枝になる葉芽が出来にくい性質なので、樹形を作るには出た葉芽を大事にしないといけません。
春から伸びた枝で勢いのある徒長枝には花芽はつきませんので、通常は剪定しますが、そのまま伸ばすか先だけ摘んで針金で下げるなどしておいでもいいです。
摘果後も葉芽を残しておくなど、特に下枝を大事にします。
毎年沢山の実を付けさせると、次第に樹勢が弱ってしまうので、葉芽を育てて樹勢を回復させることも大切です。
ヒメリンゴの日頃の管理
置き場所
日当たりと風通しのいい場所に置きます。
夏は西日を避け、冬は保護が必要になります。
用土
赤玉土を単用します。
灌水
実物類はほとんどは水を好みますので、たっぷり灌水します。
水切れすると結実した実が落ちてしまいますので、特に受粉後は水切れのないように注意が必要です。
春は1日1~2回、夏場は1日2~3回、冬は2~3日に1回を目安としてください。
花に直接水がかからないようにしてください。
肥料
春に新芽が伸びてきたら1回、6~7月に月1回、9~10月の間に月2回施肥してください。
受粉後は中止し、実が肥大しはじめたら再開します。
病気・害虫
葉にアブラムシがつくほか、黒星病、胴枯病、根頭癌腫病に注意します。
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