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コトネアスターの魅力

更新日:2019/05/13

コトネアスターの魅力

コトネアスターはバラ科シャリントウ(コトネアスター)属の常緑~半常緑低木。和名は車輪桃(シャリントウ)。

原産は中国~ヒマラヤの山間地帯で、盆栽界では紅紫檀(ベニシタン)や白紫檀(シロシタン)の名前が知られています。

紫檀という名前はジャカランダと言われるマメ科の広葉樹「紫檀」とは全く別の種で、葉も実も小さく実物盆栽では定番の樹種。

生育旺盛で乾燥や寒さにも強く、実成りの良さが特徴で鉢植えや庭木としても人気です。

コトネアスターの特徴

豊富な園芸品種と盆栽界での呼び名

コトネアスター属には矮性や斑入り、立ち性や這い性など園芸品種が50種近く存在します。

花期は5月~6月頃。

実は果柄が短く枝の基部に数個付くものから、果柄が長く一箇所から多数垂れ下がるものまで様々で、葉や花の形状、大きさにも違いがあります。

コトネアスターの花

紅紫檀の花(左)と白紫檀の花(右)

盆栽で一般的に出回っている紅紫檀(Cotoneaster horizantalis)は明治初期に導入された品種で、葉先は尖った倒卵形。

horizantalisの学名の通り、枝が水平に伸びる性質があり、淡紅色の花弁は全開せずかろうじて虫が出入りできるくらいなので果実と見間違う人もいます。

枝変わり品種の白紫檀(Cotoneaster dammeri)は白花で、葉先は丸みのあるヘラ型。実は紅紫檀より大きめで山査子(サンザシ)の花にも似ています。

盆栽界ではこれらの紅紫檀や白紫檀が定番でしたが、愛好家や業者によって新たに導入・作出される品種が多く、コトネアスターと総称して呼ぶことが多くなっています。

「苔桃紫檀(コケモモシタン)」や「苔桃鎌柄(コケモモカマツカ)・這い紫檀」などと言われる白紫檀に似た種も人気。いずれも苔桃や鎌柄とは植物学上関係ないコトネアスターの仲間です。

極小葉性のコトネアスター

極小葉性のコトネアスター

また、最近は葉身が数ミリしかない極小葉性の品種も登場し、白紫檀のミニチュアのような花や実は驚く程小さく豆盆栽向きです。

ただし枝葉が細かいものはフトコロが込み枝枯れしやすいので、透かし剪定などで内部の風通しや日当たりを確保することが大事です。

コトネアスターの実(9月~12月)

ベニシタンの実

コトネアスターの実:らい君とわたしのさんぽ道

コトネアスターの実は鮮やかな赤色で、光沢のあるものやややくすみのあるものがあります。

形はピラカンサに似ていますが、ピラカンサはやや扁平で散形状に付くのに対し、コトネアスターの実は丸~俵型に近いです。

実持ちはいいですがあまり遅い時期まで付けたままにすると樹勢が落ちやすいので、年内には摘果しておきましょう。

コトネアスターの繁殖法

コトネアスターの種木は実生の他、挿木や取木で簡単に増やすことができます。

品種が多いので、変わったものを見かけたら親木にして楽しんでください。

コトネアスターの主な樹形

枝は良く枝分かれしますが這う性質が強く、水平に広がるので懸崖に向きます。

種木として売られている素材は、幹に単調な模様付けがされているものが多いので改作が必要です。

若い枝なら針金による整枝も容易なので、斜幹や模様木などの樹形にもできます。

コトネアスターの日頃の管理

置き場所

日当たりと風通しのいい場所に置きます。

よく日に当てることで実付きが良くなります。

用土

赤玉土を単用します。

灌水

もともと岩場や乾燥した場所に自生している樹種なので、乾いたら水やりするくらいで大丈夫です。

高温下での過水は根腐れの原因になるので、夏場の炎天下での水やりは避けましょう。

春は1日1~2回、夏場は1日2~3回(朝夕中心)、冬は2~3日に1回を目安としてください。

開花中は花に直接水がかからないようにしてください。

肥料

肥料を好むのでしっかり効かせます。

4月~6月と、9月~10月の間に月1回、油かすなどの固形肥料を与えます。

病気・害虫

風通しの悪いところでは、アブラムシや葉ダニがつきやすくなります。                                                    

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都内のベランダから盆栽を始め、現在は盆栽のために郊外に土地を得て暮らしています。小さい盆栽を中心に山野草や鉢作りを楽しんでいます。

アビシニアン猫(♂)とメダカを飼っています。歴代猫は『アロ』『アズロ』。

現在、盆栽世界にて「キミのMonthlyお手入れ講座」連載中です。

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