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剪定の原理

植物は葉で栄養分を作り出していますが、剪定すれば葉の量が少なくなりますので、植物は生きるために次の芽を吹かせて葉の量を確保しようとします。

1本の枝に付いている芽の数は、葉の枚数分ついています。

しかしこれらの芽全てが枝になるわけではなく、日当たりや養分などが恵まれている上部や、枝の先端に近い部分の芽から勢いよく伸びて枝となります。

これを頂芽優性といいます。

頂芽優性と不定芽

①自然の中では枝の先の3~4芽だけが伸びて枝となり、養分が少ない元の芽は眠ったままです。

②そこでこの先端の枝や強い枝を剪定することによって、残された弱い芽の一番上が頂芽となり枝になります。

③芽のないところまで剪定した場合は、かつて葉があった部分の芽が休眠から覚めて活動し始め、元から芽が吹いてきます。

このようにどの位置で剪定するかによって欲しい位置の脇芽の活動を促し、枝配りを良くしたり枝数を増やすことが出来ます。

剪定と花芽分化の関係

植物は自身の老化や周りの生育環境が悪くなると子孫を残すためにできるだけ多くの花を咲かせ、果実(種)を実らせようと努力します。

この植物生理を利用して、花芽形成期には灌水や施肥を控え、生育を抑えることで多くの花芽を付けさせることができると言われています。

花は元々葉が変化したもので、生育環境の変化によって花芽になったり葉芽になります。花芽分化期に剪定をすると、せっかくついた花芽が葉の数を確保するために葉芽に変わることも。

花物類や実物類の春の剪定ついては、このことを知っておかないといつまでも花や実を付けさせることができませんから注意が必要です。

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