松柏類の葉刈り
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松柏類の多くは葉刈りは行うことはあまりありませんが、一部の樹種で、葉を短く作るために、長く伸びた葉を半分くらいに切る方法(短葉法)があります。
これによって葉の面積(葉の総量)を少なくして生育を抑え、次の葉を短くすることができるといわれています。
- 黒松(クロマツ)の葉刈り
- 錦松(ニシキマツ)の葉刈り
- 五葉松(ゴヨウマツ)の葉刈り
- 梔(クチナシ)の葉刈り
- 縮緬葛(チリメンカズラ)の葉刈り
クロマツの葉刈り
クロマツの葉刈りの時期は新芽の伸びる4月中旬~下旬がよく、葉を短く切ることによって新芽に光があたり、短い芽を充実させることが期待できます。
具体的には1枝の葉を束ねて持って、鋏で葉を半分くらいの長さでカットします。
ハサミが入った部分は傷口から赤くなりますが気にしなくていいです。
この葉は鑑賞するものではなく、次に伸びてくる新芽から伸びる葉を短くするためのものだからです。
葉刈りした葉はその年の秋には取り去ります。
マツ類では特に、長く伸びた葉を抜き取って生育を抑え、新芽(ミドリ)から吹く次の葉を短く作る方法もとられています。
若木の場合は葉刈りや芽摘み、葉ぬきなどを繰り返すことによって不定芽の発生を促し、次第に樹高を低めることができます。
ゴヨウマツの葉刈り(古葉取り)
ゴヨウマツは本来なら葉刈りは行いませんが、小枝は密生している部分などの古葉取り(ふるばとり)を行うことがあります。
古葉取りをすることによって、風通しや日当たりが良くなり病害虫の被害を抑えることができます。
また、翌年に吹く芽の勢いを付けさせるためにもよいとされています。
古葉取りの方法は、8月上旬~8月中旬頃になって前年に伸びた葉を、ハカマを残してハサミで切り取ります。
この時、胴吹き芽がほしい場合は、全部の葉を切り取るのではなく、古葉の部分を少し残すと期待できます。
葉刈り後の管理
全面葉刈りをした時には、もう1つ重要な作業があります。
葉刈りは梅雨時期にあたり、植物の生長の旺盛です。この力を利用して、葉刈りと同時に樹形を整えるための枝の剪定作業を併用することができます。
葉刈りをしたままにしていると、力の強い頂芽だけが早く伸びて葉を開きますが、下の方にある腋芽はいつまでも芽を伸ばしてくれません。
それに葉のない姿は、春先の発芽前と同じ丸裸の状態ですから、枝振りが確認できやすいし、伸びすぎたり混みすぎた枝を切り戻し剪定するのには絶好の機会です。
また雑木類の場合はこの時期木質が柔らかくなっていますので、特に若木に対して針金かけで樹形作りをするのに適した時期なのです。
ただし成長が旺盛で枝も早く太りますから、秋には針金を外しておかないと食い込んで見苦しくなってしまいます。
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