檜 (ヒノキ)の育て方

投稿日:2012/09/10

檜の作業カレンダー

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
生育状況
休眠期
 
 
成長期
 
 
 
 
 
 
 
休眠期
管理場所
軒下など
 
ムロ出し
日なた
 
 
 
半日陰
 
日なた
 
軒下など
灌 水
(回数/日数)
1/2日
 
2/日
 
1/日
 
2/日
 
 
1/日
 
1/2日
施 肥
置き肥
 
 
置き肥
 
 
針金かけ
 
 
 
 
剪定
太枝 
 
不要枝 
 
 
植え替え
 
 
 
その他
芽摘み
 
 
 
 
   

檜の性質

檜はヒノキ科の常緑針葉高木。

昔から日本人の生活に関わりの深い木で、盆栽では八房性の津山檜や連山檜、石化檜、近縁種のツクモヒバやヒメサワラなども人気でガーデニング用のコニファーなども盆栽仕立てにして楽しまれます。

比較的乾いた場所を好みます。

檜は芽摘みが大変ですが古くなると幹肌もよく荒れて味わいが増します。

冬になると、スギのように葉が冬焼けして茶褐色になりますが暖かくなると元に戻ります。

檜の管理場所

檜の自生地は尾根筋など乾燥した場所で、意外に乾燥を好む樹種です。

基本的に日照を好む松柏類に分類されますが、檜は山林に群生する陰樹で強い日差しを嫌うので、雑木と同じような棚場環境の方が向いています。

夏の強い日差しを避け、年間を通じて日当たりと風通しのよい場所で育ててください。

寒さに強いので特別な保護はいりませんが、霜に当たると霜焼けを起こして葉が赤茶けてしまいます。

冬焼けした茶褐色の葉色も風情がありますが、豆サイズのものは特にムロや発砲ケースなどに入れて保護した方がいいでしょう。

檜の灌水

乾燥した場所に自生しているので、水は控えめです。

夏場は直射日光を避けた風通しのいい場所に置いてください。

春の芽出し頃からは1日1~2回で、春の成長期と夏は1日2回、冬は2~3日に1回を目安に、表土が乾いたら灌水するようにしてください。

檜の施肥

春と秋に油かすを置き肥してください。

骨粉を2割ほど入れたり、薄めたハイポネックスを時々与えると葉色が良くなります。

檜の作り方

芽摘み(5月~9月)

檜の芽は成長期の間伸びてくるので、そのたびに摘んで間延びを防ぎながら小枝を増やします。

剪定(2月~3月、9月~11月)

芽出し前に太枝や不要枝の剪定、秋に不要枝や徒長枝の剪定をして全体をすっきりさせます。

針金かけ(12月~2月)

芽摘みだけを繰り返していくと1つの枝に小枝や葉が混み合ってくるので全体の風通しと日当たりを確保できるように針金で修正します。

ただし厳寒期に行うと負担がかかりますから避けて下さい。

植替え(3月~4月)

檜の植え替えは通常若木で2年に1回ですが、小品になるほど根詰まりしますので、鉢底穴を確認し根鉢の様子をみて植え替えします。

檜は八方に伸びた根張りも見所の1つなので、太くて長い根は短く切り浅い鉢に植えるとよくなります。

コメント

長岡茂和 さん 2017年05月04日16時53分
はじめまして、初心者でも大変わかりやすいサイトで、いつも勉強させて頂いております。
質問ですが、石化ひのきが、5月に入っても葉が茶色のままです、この先緑色にもどるのでしょうか、枯れた?のでしょうか、教えてください。
きみ さん 2017年05月04日23時10分
長岡さん
コメントありがとうございます。励みになります...
今時期になっても茶色が戻らないのは変ですね。小枝を折ってみて木質部がスカスカなら枯れているかもしれません。
石化ヒノキは光の入りにくい懐の葉が茶色く枯れていきますが、全体的に茶色なのですか?
冬の保護の仕方にもよると思いますけど、普通のヒノキと違って石化ヒノキの方は冬でも割と緑色です。
枯れているものは葉に生気がなかったり枝がしわがれていたりするので、みて分かるものなんですが始めのうちは見分けもつかないかもしれません。
長岡茂和 さん 2017年05月05日12時44分
ご返答ありがとうございます、言われる通り一本枝を折ってみましたところ、まだ生きているようです、しばらく様子を見てまた御報告致します。これからも色々な情報発信してください。
satoshi さん 2017年05月05日23時30分
はじめまして、何時も楽しく拝見させて頂いて折ります。石化桧の件ですが、見ていないのでどの様な現象か判りませんが、私も昨年石化桧のミニ盆栽を造りました。
葉が少し茶色く成っていましたが、枝にする部分の葉の剪定✂を行うときに茶色く成っている葉も同時に整理しました、今は綺麗に緑も戻っています。
但し弱っているときは根の状態が悪いと思われるので根を確認の上、植え替えなどの処置と肥料をあたえて回復をさせて下さい。
石化桧の葉は鋏で変な切り方をすると、葉が茶色く成って行きますので、鋏を使う時は葉の付け根で切る事をお勧めします。
ぼん さん 2018年09月26日22時53分
8月にヒノキのみごとな盆栽を購入して室内で、1ヶ月霧吹きで水を与えてましたが、やっぱり盆栽は外かなと思い外に出し、思いきってたくさん水を与えました、が、9月から外におきだして、だんだん葉の色が白ぽい、から、茶色に変わりました、今は、鉢を大きいのに移し変えて、ネットで、どうしたらいいか調べていますが、どうすれば、わかりません、
きみ さん 2018年09月27日12時25分
ぼん さん
一ヶ月霧吹きだけで水やりをしていたのであれば、明らかに水不足だと思います。
室内管理もよくなかったですね。
弱ったところに今度は直射日光(?)と大量の水で根がダメージを受けてしまったのかもしれません。
室内だと、空気の流れが止まってしまうのでバクテリアや雑菌も増殖しやすくなってしまいます。茶色くなった部分は枯れてしまっていて、檜は胴吹きするものでもないので残った枝で作り替えるしかないでしょうね。
小島 さん 2018年11月23日13時08分
今年いただいた津山ひのき盆栽ですが、10月ごろから、ところどころ葉が黄色になっています、冬に黄色になって春には元に戻るのでしょうか?
それとも黄色の部分は、枯れて来てるのでしょうか教えてください。
きみ さん 2018年11月24日09時13分
小島 さんへ
この時期山の檜を見てみると、やっぱり枝元の部分が黄色くなっているのがあります。
盆栽では水やりや肥料がちゃんと出来ていたかによるし
今年は台風による塩害も重なって檜や杉、モミジなどが弱ったりと例年にない症状がでたみたいです。
下枝やフトコロ枝が日照不足などで枯れるのは自然現象でもあるんですが、盆栽ではその枝を維持するために芽摘みしたり中の葉をすかしたりします。
その黄色くなった葉は元にはもどりません、深い緑色に茶色が少し混じったような色味ならもどります。松や杉なんかそんな色になります。
枯れ枝は掃除して、早めに冬期保護してあげてください。
zhiweiwu さん 2019年05月03日12時56分
Hello man,Some farmers dig and sell Oriental Arborvitae on high-altitude cliffs, but these Oriental Arborvitae grow on the cliffs. The environment is very bad and they sculpt the distorted and incredible shape of Oriental arborvitae. However, they all have one thing in common: the roots in the cracks of stones are difficult to take out, or even impossible to take out the roots at all. Therefore, it is difficult to survive when planting. How can these cypresses take root?
きみ さん 2019年05月04日09時32分
Sorry, I think that I can not give enough answers to the questions you are asking. Because I don't think "Yamadori" is good. In the old days, even in Japan, many people went into the mountains for the sake of life and profit, and took root of natural trees. I think the beauty of nature is beautiful because it is in nature. It is good to learn it and do bonsai. But it is not good to pick it up. Since the tree in the photo was taken forcibly, there is no root itself.It looks like it was pulled out forcibly.
Because it is an old tree, you may not be as energetic as rooting.

私は、あなたの求めている質問に十分な答えを出すことができないと思います。なぜなら、「山どり」を私は良いことと思わないからです。昔は日本でも、生活と利益のために多くの人が山に入り、自然の樹を根こそぎ取りました。自然の美は、自然の中にあるから美しいと思います。それを習って、盆栽をやるのは良いことです。でも、取りあげるのはよくない。写真の樹は、無理に取ったので根自体がありません。無理矢理引き抜いたように見えます。
老木なので、根継ぎするほど元気もないかもしれません。
zhiweiwu さん 2019年07月05日15時40分
どうもありがとうございます。分かりました。どうもありがとうございます
敏。 さん 2021年07月09日14時43分
黒い素材用のポットに入っている津山ヒノキを購入しましました。
ポットなので植替えを考えていますが、ヒノキは2月~3月頃が植え替え時期と聞いてます。
来年の植替え時期までこのまま待機した方がいいのでしょうか。
それとも根にダメージを与えないように、そっと植え替え?た方がいいのでしょうか。
何かいい方法があれば、よろしくご指導頂ければ幸甚です。
きみ さん 2021年07月09日17時56分
敏。 さんへ

盆栽を始めたばかりで経験がないというような場合は、根を切るような植替えは適期を守った方がいいと思います。
でも、入手したもので根詰りがひどくてどうしても植替えないといけない場合は、あまり根を深くきらないようにすれば植替えできます。
この場合の目的は、古い土を新しくして通気性と排水性をよくするためです。

ヒノキは根の生長は結構遅いので、たぶんその苗は切るところもないと思います。
植替えたい(ポットがいやとか、土が汚いとか)なら、やって大丈夫です。
とも さん 2023年03月18日13時48分
初めてのご相談になります。
昨年、某教室でお世話になったものです。その節はありがとうございました。
その教室で手掛けた石化檜ですが、最近元気がなく、枝先の葉から茶色くなってきました。きみさんが「石化檜は針金に弱い」と仰っていたのを思い出して、早速外してみましたが、他に気をつけることはありますでしょうか?水やりは一日一回やっています。
きみ さん 2023年03月20日17時21分
とも さんへ

こんにちは。その節はありがとうございました。なんとか冬を越せたようで何よりです!
石化ヒノキは寒さや乾燥した空気で枝が傷むことがあり、また新陳代謝も旺盛なのでときどきトヤ(枯れ葉)がでたりしやすい性質があります。

茶色くなっていない枝はちゃんと緑色で生きているようですから、このまま様子をみていただきたいです。
もし可能であれば、葉水を毎日上げてください。
葉水に活性剤(メネデールやHB101など)を適正量混ぜておいてもかなり効果あると思います。
反対に、水やりをする前に、土の表面を触ってみて湿っているようなら水やりは見送ってください。冬の間に根が弱ったりして水を吸えない状態になっているとしたら過水になっているかもしれません。

表面に張ったミズゴケも汚くなってきたようなら外しておいてください。

針金丁寧に外してくださってありがとうございました。
喰い込まなければ影響ありませんので(傷になると枝枯れしやすい)ご安心ください。

石化ヒノキは暖地性の樹種なので、もう少し温かくなってきくれば目に見えて元気になってきます。まだ寒の戻りも心配されますから、急な冷気にあてないようにお気を付けください。
Andy さん 2023年09月06日16時56分
Hello, Sir. I am a contact with the petrified juniper not long player, I now encounter the biggest problem is that after the spring change pot, petrified juniper issued clumped leaves, and almost stopped the growth of the branches, would like to ask you the cause of this phenomenon and prevention methods. The specific picture is as follows.
kimi さん 2023年09月06日18時11分
Hello, Andy.

Petrified cypress is a tree species that requires a lot of fertilizer.
Some people put enough fertilizer to cover the surface of your pot. Fertilizer may not be enough.

Also, this tree species thrives in humid, warm climates, so consider your country's environment. I think the soil you are using is very good.

The part surrounded by the orange frame seems to be safe. If the seedling is a recent cutting, this year's growth may be normal.

If the buds at the tips are too strong, I think you can lightly pinch them off.
Lower branches may wither.
あゆむ さん 2024年02月04日20時27分
初めての相談になります。

津山檜のミニ盆栽を秋ごろ購入しました。二週間ほど前に水やりを4日ほど忘れてしまい、葉が少し色あせ、乾燥した様子でした。

慌てて水をやり、外の直射日光の当たらない明るい場所に置いて、2日おきくらいに水を底から滴るくらいあげているのですが、乾燥したままで、元気になってくれません。すでに枯れてしまったのか心配です。

水枯れ以外の思い当たる節は、室内(エアコンの風は当たらない)に置いていて、風通しは良くはなかったこと、日当たりが足りないことなどが考えられます。土の中をみてみたのですが、根腐れしているような様子ではありませんでした。
きみ さん 2024年02月05日10時22分
あゆむ さんへ

コメントありがとうございます。
お話を伺った限りでは水切れですでに枯れてしまったのではないかと思います。
ヒノキは雑木や草のように、水切れさせてもまた芽吹くようなことがないので、全体に葉色がくすんでいるようなら回復は難しいと思います。

ヒノキは水を消費する方ですので、水切れはそのまま枯死に繋がります。

室内向けの観葉植物と違って、盆栽樹種は太陽光や自然の空気を必要とするものがほとんどで、四季を経験させることも大事な培養ですので、
次の機会は冬でも外で管理するものと思ってチャレンジしてみてください。

水やりも毎日のこと(冬は2~3日に1回といっても、湿度の保たれた保護室内でのことで、乾いてきたら与えるのは同じです)ですから、毎日のお世話は欠かせません。

管理は大変ですがその分成長の成果も悦びとしてかえってくる趣味ですので、また機会があったらチャレンジしてください。