キミの盆栽びより>>管理の基本>>盆栽の冬の管理>>松柏類の冬越し

松柏類の冬越し

松柏類は寒さに強い樹種ですが、松柏類でも冬は休眠期に入ります。

ですが活動は衰えるとはいえ光合成や呼吸などの活動は維持していますから、日照管理や風・乾燥対策などの保護も大切な作業です。

特に鉢の中で育っている盆栽は、ちょっとした管理不足で予期せぬ被害につながりやすく、さらに松柏類の葉は水不足や乾燥による萎れの現象がぱっと見ではわかりにくいので、気がついた時には手遅れということがよくあります。

冬の管理でこのような失敗が起こりやすいので注意です。

松柏類の冬越しのポイント

秋には剪定や針金かけ、消毒を済ませておきましょう

10月から11月の冬に入る前に、樹形を整える程度の剪定や古葉取りを済ませておきます。

クロマツやゴヨウマツは針金掛けをしておきます。

また他の樹種と同じで、冬の保護の前には石灰硫黄合剤などの殺菌殺虫剤を散布しておくことも忘れてはいけません。

松柏類の冬の置き場所

松柏類は日照を好むので、冬の間も普通の棚上で管理するのがよいですが、積雪による枝折れや乾燥した風を防ぐために風よけなどの対策は必要です。

ただし、小さな盆栽や植え替えたばかりの樹、きつい針金かけをした樹、大きな剪定をした樹などの樹勢が弱っているものは、ムロなどにいれて保護します。

松柏類の冬の灌水

松柏類の冬の間の灌水はそう必要ありませんが、乾燥しすぎてもいけないので2~3日に1度は土の乾き具合をみて灌水します。

特に屋外管理の盆栽は、乾燥した外気にあたって乾燥しやすいので注意してください。

灌水の時間は午前中に行って、夕方冷え込む時間帯には水気がなくなっている状態であるのがよいです。

水分が残っていると、夜の間に土が凍結して根を傷めてしまいます。

厳寒期(1月~2月)の薬剤散布を

保護前にも行っていることですが、1月~2月の間にもう1度、石灰硫黄合剤などの殺虫殺菌剤を散布しておく必要があります。

石灰硫黄合剤が使いにくい場合は、園芸用の代用品がいくつかありますので試してみるのもいいかもしれません。

寒中に薬剤を散布しておくことで春からの病害虫被害を最小限に抑えることができます。

松柏類-樹種別の冬越しの実際

クロマツの冬越し

クロマツは松柏類の中でも、特に寒さには強い樹種ですから、風よけや積雪による枝折れ対策などの基本的な対策をしておけば特に他は注意するところはありません。

植え替えしたばかりの樹や、若木、小さな鉢に入った樹、強い剪定や針金をかけた樹、樹勢の弱った樹、入手したばかりでまだ環境になれていない樹などは置き場所を考えて適当な保護をします(過保護にならないように)。

秋には剪定や古葉刈り、葉抜きなどを済ませて、春にむけて樹形を整えておきます。

アカマツの冬越し

基本的にはクロマツと同じですが、クロマツよりもやや樹勢が弱いので、とくに乾燥には気をつけるようにします。

ゴヨウマツの冬越し

ゴヨウマツも寒さに強い樹種ですので、クロマツと同じ管理で充分です。

ゴヨウマツは乾かし気味なのがいいのですが、乾燥しすぎるとすぐに枯れてしまいます。2~3日に1回は用土の乾き具合をみて灌水をしてください。

ニシキマツの冬越し

ほぼクロマツと同じですが、樹勢がやや弱いので注意してください。

冬期の乾燥に弱く、枝折れなどの被害が出やすいものです。

比較的水を多く消費する樹種なので、過乾燥にさせないことです。

エゾマツの冬越し

寒さには強い樹種ですが、乾燥を嫌います。

風よけをつくって外気にさらされないように気をつけるのと、灌水の時に葉水をまいてあげるのもいいと思います。

カラマツの冬越し

カラマツは公害によわい樹種で、ホコリもきらいますから、葉水をこまめに行うのもいいでしょう。

寒さにはさほど弱くありませんが乾燥には気をつけなければいけません。

スギの冬越し

スギは松柏類の中では性質の弱い樹種です。

寒さにはあまり強くありませんから、寒地ではムロに入れるなどの対策が必要です。ムロだしも慎重におこない、あまり早い時期からの剪定や針金かけもしないようにしてください。

冬の間は霜焼けをして葉が赤茶けますが、春暖かくなれば徐々に元の緑色に戻ってきますから、これについては心配はいりません。

トショウの冬越し

寒さには比較的強い樹種ですが、冬の間の乾燥には気をつけないといけません。

トショウは葉色の綺麗さを鑑賞する樹種でもありますから、暖かい日の午前中には葉水を与えるなどして、乾燥しないようにします。

シンパクの冬越し

寒さには比較的強い樹種ですが、冬の間の乾燥には気をつけないといけません。

シンパクも葉色の美しさを鑑賞する樹種なので、暖かい日の午前中には葉水を与えるなどして、乾燥しないようにします。

イチイの冬越し

イチイは寒さに強い樹種ですから、基本的にはクロマツと同じ管理でいいです。

丈夫な樹種ですが水を好みますから、冬の間でも1~2日に1回は灌水するほうがいいでしょう。

ヒノキの冬越し

ヒノキは松柏類の中でも特に寒さに強いので、特別な対策は必要ありません。

クロマツとほぼ同じ管理でいいでしょう。

コメツガの冬越し

コメツガは寒さにはさほど弱くないですが、水を好み乾燥を嫌いますので、水切れのないように灌水には気をつけましょう。

冬の間も1~2日に1回は灌水します。

コメント

この記事へのコメントはまだありません。

東京都世田谷区在住の盆栽趣味者。
自宅ルーフバルコニーで小さい盆栽や草を弄っています。
初代愛猫『アロ』は天国へ行ってしまいましたが、現在は2代目ネコ2匹を迎えて盆栽ライフを楽しんでいます。

お問い合わせ

更新履歴

最近のコメント

おすすめ文献

月刊近代盆栽 2017年 09 月号 [雑誌]

盆栽の魅力・育て方・楽しみ方が紹介されている盆栽総合誌です。「KINBON」と呼ばれ世界的にも有名な雑誌で初級者からベテラン愛好家まで満足できる内容です。
盆栽世界 2017年 09 月号 [雑誌]

毎月出ている盆栽雑誌です。月変わりの特集も楽しめて、いろんな技術の解説や銘品が掲載してあります。
群境介のマンガミニ盆栽365日 作業・管理編
マンガミニ盆栽
盆栽の基本的な知識が全て漫画で勉強できます。月ごとの作業ポイントがしっかり押さえられていて解りやすい。
はじめての豆盆栽 気軽に楽しむ小さな盆栽
まじめての豆盆栽
小さな盆栽のある暮らしを楽しむ一冊。これを読むと盆栽を始めたくなります。もちろん基本的な管理も学べますよ。