真弓(マユミ)の魅力

投稿日:2015/02/11 更新日:2020/08/25

真弓(マユミ)の魅力

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マユミ(真弓、檀、檀弓、学名:Euonymus hamiltonianus)はニシキギ科ニシキギ属の落葉低木~小高木。

江戸時代から生け花にされていて、盆栽としての歴史も古い樹です。弓材に使われたことが名前の由来で、丈夫でよくしなる枝は今でも木工芸品材料として珍重されます。

緑白色の花はあまり目立ちませんが、四角張った実が特徴的で、熟すとピンク色に染まって、中から橙朱色の仮種皮に包まれた鮮やかな紅い種が顔をだします。仮種皮が白い「白マユミ」も人気です。

ニシキギ属の仲間はみな紅葉や実のコントラストが美しく、マユミの他にコマユミやオオコマユミ、ヒゼンマユミ、ツリバナ(吊花)やムラサキツリバナ、サワダツ等があり、盆栽仕立てにしても面白いです。

1. 真弓の特徴

真弓の自生地

マユミは日本の北海道~九州の他、樺太(サハリン)、中国大陸、朝鮮半島の南部に分布しています。

耐暑性や耐寒性は普通で、日当たりのいい場所を好む陽樹。

日本では浅い山野や雑木林などの低山地の他、河原や田畑の畔道などに普通に見られ、割合に明るく水気の多い場所を好んで生えている姿が見られます。

高尾山に自生するマユミ

高尾山の山道脇に自生するマユミ(樹高は4m程)

真弓の種類

盆栽に仕立てられるマユミには、「一才マユミ」と山野に自生している普通種の「マユミ」の2種があります。一才マユミは普通種のマユミの中から特に実成りのいいものを見つけてきて繁殖させたもので、実も小さくたくさん成るので小品盆栽向き。

山野に自生しているものでも個体差によって葉形や実の大きさ、仮種皮の色が異なり、通常の淡紅色の他に濃紅色、紅色などがあります。ごく稀に白実の自生も見られ「白実のマユミ、白マユミ」として人気ですが、いずれも中の種子は橙紅色です。

マユミの実

マユミ(左)と白マユミ(右)の実

その他、マユミの近縁種には、実の柄が長く垂れる「吊り花(ツリバナ)」があり、裂開する前の実が蜜柑に似ていることから「吊り蜜柑」とか「吊りマユミ」の別名も持ちます。

ツリバナの実

ツリバナの裂開する前の実

緑、黄色、紅と斑に染め分けたのち、次第に鮮紅色へ紅葉する葉も見所で、大正十年頃に盆栽界に現れてからは大変もてはやされ、現在も好まれます。

また、小葉性の「コマユミ」も小品向きで、枝が出来やすく紅葉も綺麗でいいものです。

『小さいマユミ』という意味の名が付いていますが、錦木(ニシキギ)に近い種類で、枝にコルク状の翼のないタイプのものを指しています。コマユミは両性化で実は楕円形。盆栽だと実成りがよくありませんが、熟すと赤い仮種皮に包まれた種子が露出します。

マユミは雌雄異株で、実を付けるためには雄木が必要ですが、山野に自生している中には中間種も見られ、実の付き方がまちまちです。

一才マユミの中には1本で実のなるものがあったり、やたら花付きがいい割にほとんど結実しないものなどがありますから、性のいいものを調べて選ぶ必要があります。

真弓の花(4月下旬~5月)

真弓の開花期は4月下旬~5月頃で、枝から花序を伸ばして4枚の緑白色の花弁が平開します。

雌花は4本の雌しべが短く、柱頭が突起状に長く伸びています。

雄花は雌花と似ていますが、花粉の入った袋状の「葯(やく)」と、それを支える「花糸」が発達していて、紅色の葯が破けると中から黄色い花粉が現れます。

マユミの花

真弓の雌花(左)と雄花(右)

マユミは雌雄異株で、実を付けるためには雄木を用意する必要があります。

ツリバナの花

ツリバナの花

近縁種のツリバナは両性花で、1本で実がとまります。

コマユミや一才マユミの中にも、1本で結実するものがありますが、花粉を用意した方が実付きはよくなります。

2. 真弓の種木の入手と繁殖

真弓の種木は主に挿木で増やされていて、発根がいいので取木や接木も容易です。実生も出来ますが雄木がほとんどなので、雌雄を確かめてから増やせる栄養繁殖が近道です。

苗木のうちはよく肥培して幹太りを得てから樹作りに入ってください。

盆栽素材としては実成りはもちろんのこと、葉は小さく形のいいものが良いとされていて、柳葉のような端正な細葉性のものが好まれています。

大葉種も悪くはないのですが、中には実成りの悪い個体もあるので、入手する際には実成りを確かめてから買い求めるといいでしょう。

3. 真弓の病害虫と対策

あまり深刻化する病気や害虫はありませんが、アブラムシやカイガラムシ、スリップス、ハマキムシなどが付くことがあります。

特にハマキムシは7月頃から発生して気がつかないうちに葉を食べ尽くすことがあるので、日頃よく観察して葉を巻いている所があれば確認し、見つけ次第補殺してください。

オルトランやスミチオン、ベニカDXなど適用害虫に効く農薬を定期散布して防除することが大事です。

実はメジロやヒヨドリなどの野鳥が食べに来ることがありますから、野鳥が多く生息する地域で実物樹種を育てている人は、秋はネットや鳥かごで覆うなどして鳥除けの工夫をしてください。

4. 関連ページ

真弓(マユミ)の育て方

真弓は水や肥料を好むのでよく肥培し、徒長枝を残して短枝を充実させる作り方をします。真弓に似た仲間にはツリバナ(吊花)やコマユミ(小真弓)があり、培養もほぼ同じと……

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