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紅葉(モミジ)の魅力

モミジ

紅葉(モミジ)はカエデ科カエデ属の落葉高木。

カエデ類の仲間で、秋に木々の葉が赤く色付くことを指す「紅葉する」という文字が当てられる程、秋の色彩の変化が美しく古くから愛されてきました。

一般にモミジと言えばイロハモミジを指し、その名の由来は葉の裂片を「イロハニホヘト」と数えたことからその名前が付いたと言われています。

盆栽でいうヤマモミジもほとんどがイロハモミジのことで、各地の紅葉の名所のほとんがイロハモミジであることが多いです。

モミジには野生種や園芸品種、その中間種が数多く存在し、同じ種類でも自生地によって変異が見られます。

世界に約160種あるカエデ属のうち、約30種近くが日本に自生しており、世界でも稀に見るモミジの種類の多さを誇っています。

モミジの特徴

モミジの葉

モミジの葉

ヤマモミジの葉

モミジの葉は5~7裂し、且つその切れ込みの深い事が特徴で、赤ん坊の手にも例えられます。

山野で見られるイロハモミジやその亜種(変種)のヤマモミジは、裂片の先が細長く尖った日本人に馴染み深い形をしています。

葉は薄くて柔らかく、芽出しの頃はうっすら縁に赤味を帯びていますが、組織が固まるにつれだんだん淡緑色~深緑色に変化します。

モミジは種類が多くいろいろな形や色味、大きさのモミジがありますが、小品盆栽では葉が小さく細やかで、新緑や紅葉の美しい品種が好まれます。

盆栽で使われるモミジには、イロハモミジ系とヤマモミジ系の2系統があり、さらにイロハモミジの変種のオオモミジには中間種が多く存在します。

イロハモミジ系統

イロハモミジ系のモミジは江戸時代から親しまれ、小葉で切れ込みの深いことが特徴です。

原種の葉は手のひら状に5~7裂し、全体に丸味のある印象。

自生地によっていろいろな変種や亜種があり、園芸品種も数多く存在します。

イロハモミジ系統には、芽出しが赤く綺麗に紅葉する品種が多く、総称して春モミジと呼ばれます。

出猩々

写真1:出猩々

代表的なものには、出猩々(デショウジョウ:写真1)千染(チシオ)、曙(アケボノ)、紅千鳥(ベニチドリ)、置霜(オキシモ)、日笠山(ヒガサヤマ)、旭鶴(アサヒヅル)、清玄(セイゲン)など。

出猩々は春モミジの代表的な品種で、新芽は真っ赤に紅葉し、春から初夏にかけて段々と美しい緑色に変化します。

ヤマモミジ系統

ヤマモミジ系のモミジの原種は主に日本海側に自生していたもので、丈夫で成長が早いのが特徴です。

葉は深く5~7裂し、芽出しや紅葉が特に美しいので盆栽でもヤマモミジ系の品種が多いです。

獅子頭モミジ

写真2:獅子頭モミジ

八房種では肉厚で縮れ葉の獅子頭(シシガシラ:写真2)や、葉が小さく芽出しの美しい清姫(キヨヒメ)

極小葉で節目の細かい極矮性の琴姫(コトヒメ:写真3)

主に葉が5裂する舞姫(マイヒメ)や7裂する織姫(オリヒメ)も葉が小さく、ちいさい盆栽向きです。

極矮性琴姫

写真3:極矮性琴姫

また、ヤマモミジの変種には獅子頭のように葉形の変わったものも多く存在します。

例えば、細長く揺れる葉が涼しげな青枝垂(アオシダレ)、赤枝垂(アカシダレ:写真4)、エメラルドレース(写真5)の他、葉に細かな脈斑の入る鴫立沢(シギタチサワ)も人気です。

赤枝垂モミジ

写真4:赤枝垂モミジ

エメラルドレース

写真5:エメラルドレース

その他、葉が糸の様に細長い七五三モミジや、斑入りの浮雲(ウキグモ)など多様な種類があることが、モミジの最大の魅力と言えます。

モミジの繁殖法

モミジの種木は取木や挿木、接木で増やすことができます。

挿木の成績はいいものは、ヤマモミジや織姫、舞姫、琴姫など。

成績の悪いものは枝垂れモミジや紅千鳥などです。

実生で育てても生育が早いので幹模様を付けて様々な樹形に仕立てることができます。

モミジの主な樹形

カエデに比べて弱い性質はありますが、強い剪定をしてもよく芽吹くので枝作りのしやすい樹種です。

いろいろな樹形に仕立てることができ、斜幹や模様木、株立ち、石付き、筏吹きの他、寄せ植えにしてモミジの林を作るものいいです。

モミジの枝は立性で、枝がどうしても立って伸びてきます。

そこで横に張るように枝を作るために、次に出る芽の方向を見ながら芽摘みを繰り返し、細やかな枝先に仕立てていくようにします。

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東京都世田谷区在住の盆栽趣味者。
自宅ルーフバルコニーで小さい盆栽や草を弄っています。
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