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松柏類に多い病気

一般的に樹勢が強く、病害虫による被害も比較的少ないと思われる松柏類。

でも日頃の管理が充分でなく樹勢が弱っている状態では、病気による被害が深刻になることがあります。

とくに限られた環境で生育している盆樹では、対応が遅れると大きな被害になると同時に、鑑賞価値も大変下がってしまいます。


松柏類に見られる病気

松柏類に多い代表的な病気には、葉サビ病やすす葉枯れ病、葉ふるい病、赤斑葉枯れ病などがあります。

しかし葉が枯れたり落葉する病気では、ウィルスや害虫の被害のほかに、根詰まりなど用土の状態がよくなく、根が弱り充分に水が行き渡っていなかったり、過灌水になっていることが原因で、地上部の症状が出る場合があります。

他の樹種でも同様に、病気にかかる前に培養環境を整えて日頃から健全な樹を管理すると同時に、定期的な薬剤散布をしておきましょう。


松柏類の病気の種類と特徴

すす葉枯れ病、褐斑葉枯れ病

褐斑葉枯れ病

アカマツの葉に生じた褐斑葉枯れ病:
島根県庁HP

松柏類のクロマツやアカマツ、ニシキマツ、ゴヨウマツに見られる病気で、6月頃からはっきりとした症状が出始めますが、すぐには落葉しないので対処が遅れがちになります。特にアカマツで多い病気です。

葉の真ん中あたりから先が褐色になり、次第に灰褐色になって枯れてしまう病気です。

この病気はカビの仲間によって引き起こされる病気で、冬の寒害や春先の乾燥、さらにそのあと長雨が続くなどして根に障害がでた時などに発病することが多いようです。

葉枯れ病は、病気の発症を未然に防ぐことだ第一です。
そのためには、出来るだけ日当たりや用土の排水性を改善するなど、日頃の管理である程度防除できます。

病気にかかった場合は、葉を焼却処分したり定期的な薬剤散布が大切です。

有効な薬剤には、石灰硫黄合剤マンネブ水和剤銅水和剤(キノンドール水和剤など)などを発生前あるいは発生初期に定期的に散布(6~9月の間に1~2回)するなどの方法がありますが、あくまでも予防薬であり、病原胞子の発芽抑制や組織侵入を防ぐ効果が期待できますが、治療効果は低いものです。

赤枯れ病

赤枯れ病

スギの枝葉に生じた赤枯れ病:独立行政
法人 森林総合研究所九州支所

スギやヒノキなどに見られる病気で、苗木や若木に発生しやすく、葉や枝が褐色~赤褐色に変色し枯れていきます。

病原は糸状菌の一種で、雨風によって伝搬するので梅雨時期に蔓延します。

マンネブダイセン水和剤の600倍液を散布することによって被害の拡大を防ぐことができます。

葉ふるい病

葉ふるい病

クロマツの葉に生じた葉ふるい病:
Garden Design/p>

クロマツやアカマツに多く発生し、葉に淡褐色の病斑がでて、そのままにしていると落葉してしまう病気です。落葉が激しいため、盆樹では樹勢が著しく低下し、美観上もよくありません。

被害葉をよく観察し、楕円形で中央に割れ目のある黒い菌体が確認できたら、葉ふるい病を疑ってください。

自然樹にはよく見られる病気で、5月頃から殆ど緑がなくなり激しく落葉しますが、葉ふるい病が原因で枯死することは希のようです。

特に衰弱した樹に発生しやすいので、培養環境を改善して樹勢の回復と維持に努めると同時に、高温多雨の時期には、石灰硫黄合剤マンネブ水和剤銅水和剤(キノンドール水和剤など)などの殺菌剤を散布して防除します。

また、病気にかかった落葉樹には菌体が付着していますから、こまめに取り除いて焼却処分するなどし蔓延を防ぎます。

赤斑葉枯れ病

赤斑葉枯れ病

マツの葉に生じた赤斑葉枯れ病:
松の赤斑葉枯病治療結果

松柏類のクロマツやアカマツ、ニシキマツ、ゴヨウマツに見られる病気で、6月頃からはっきりとした症状が出始めますが、すぐには落葉しないので対処が遅れがちになります。特にアカマツで多い病気です。

葉の真ん中あたりから先が褐色になり、次第に灰褐色になって枯れてしまう病気です。

この病気はカビの仲間によって引き起こされる病気で、冬の寒害や春先の乾燥、さらにそのあと長雨が続くなどして根に障害がでた時などに発病することが多いようです。

葉枯れ病は、病気の発症を未然に防ぐことだ第一です。
そのためには、出来るだけ日当たりや用土の排水性を改善するなど、日頃の管理である程度防除できます。

病気にかかった場合は、葉を焼却処分したり定期的な薬剤散布が大切です。

有効な薬剤には、石灰硫黄合剤マンネブ水和剤銅水和剤(キノンドール水和剤など)などを発生前あるいは発生初期に定期的に散布(6~9月の間に1~2回)するなどの方法がありますが、あくまでも予防薬であり、病原胞子の発芽抑制や組織侵入を防ぐ効果が期待できますが、治療効果は低いものです。

フォマ葉枯れ病

主にスギやカラマツに見られる病気です。

杉は本来病気にかかりにくい樹種ですが、冬期の寒害・過乾燥や、空気の汚れた都会地では次第に樹勢が衰え、病気にかかりやすくなってしまうことがあります。

フォマ葉枯れ病は、葉が赤褐色あるいは黄褐色に変色してもろくなり枯れる病気です。

マンネブダイセンM水和剤の500~600倍液を散布することで症状の拡大を防ぐことができます。

樹種別の病気(松柏類)

樹 種 主な病気 有効な治療
クロマツ 葉ふるい病
すす葉枯れ病
石灰硫黄合剤、マンネブ水和剤、銅水和剤などの散布
日当たりや排水性をよくする
アカマツ 葉ふるい病
すす葉枯れ病
石灰硫黄合剤、マンネブ水和剤、銅水和剤などの散布
日当たりや排水性をよくする
ゴヨウマツ 葉ふるい病
すす葉枯れ病
石灰硫黄合剤、マンネブ水和剤、銅水和剤などの散布
日当たりや排水性をよくする
ニシキマツ 葉ふるい病
すす葉枯れ病
石灰硫黄合剤、マンネブ水和剤、銅水和剤などの散布
日当たりや排水性をよくする
エゾマツ ほとんどなし 過湿・過乾燥による根腐れに注意
シンパク サビ病 冬期に石灰硫黄合剤を散布
トショウ サビ病 冬期に石灰硫黄合剤を散布
ス ギ フォマ葉枯れ病
赤枯れ病
紫紋羽病
石灰硫黄合剤、マンネブ水和剤、銅水和剤などの散布
日当たりや排水性をよくする
ヒノキ 赤枯れ病
葉ふるい病
石灰硫黄合剤、マンネブ水和剤、銅水和剤などの散布
日当たりや排水性をよくする
カラマツ フォマ葉枯れ病
落葉病
石灰硫黄合剤、マンネブ水和剤、銅水和剤などの散布
日当たりや排水性をよくする

コメント

松田 康史 さん 2016年03月08日00時15分
クロガネモチの落ち葉病にはどの殺菌剤が有効か教えてください。
よろしくお願いします。
きみ さん 2016年03月08日09時10分
松田さん、はじめまして。黒鉄黐は新しい葉が出る前に古い葉を落としますが、葉にカイガラムシが付いていたり、すすや黒い斑点などありますか。
根回ししたら回復したという話も聞きますが、いろいろな原因があると思うので、ハッキリと申し上げられないことご了承ください。
丈夫な樹ですが、環境が悪くなれば樹勢がおち、そこにカイガラムシやアブラムシがついて排泄物をまき散らし斑点病、褐斑病、すす病などにかかっている木をよく見かけます。
どのくらいの被害が分りませんが、薬剤はできるだけ早く異変に気がつき、発生初期に散布しないと効果が出ないものなので治療の効果は進行具合によります。
害虫は駆除すればいいのですが、最近やウィルスが原因の病気の治療には時間がかかります。いくつかの薬を定期的に試さないといけないです。
振るった葉や枝枯れ部分は早く処分して、カイガラムシなどの虫がいるならスミチオン、ベニカなどの殺虫剤を
病気が確認されるならトップジン、ダイセンやベンレート、石灰硫黄などの殺菌剤を検討してみてください。どちらかではなく両方使ったほうがいいかもしれません。
佐野宏子 さん 2016年06月21日05時08分
五葉松の地植え木についてお尋ねします。
すべての葉の根もとにオレンジ色の細かい物体がついています。これは何なのでしょう?これは取り除くべきなのでしょう?ほおっておいてもよいのでしょう?樹勢は悪くないと思います。
きみ さん 2016年06月21日07時11分
佐野宏子さん
オレンジ色の細かい物体だけではわかりませんが、古葉じゃないんですよね?
樹勢が弱ってる樹だと、多芽病という異常に芽が出て生長が止まりボコボコした塊が沢山できることがありますね。
患部を綺麗に取り除いて消毒したほうがいいと思います。
松柏類は弱り始めは目視では分りにくいです。
鎮西 雄三 さん 2016年08月22日11時34分
庭の黒松を6月に新芽の盲摘み行いましたが樹勢はよくて松葉は濃い緑でしたが
8月の中旬から葉の中に褐色の葉が散見されて手で取ると簡単にポロポロととれます。

樹齢40年ほどになりますが初めての症状です。枯らさないため原因と対策を
ご指導願います。
きみ さん 2016年08月22日13時47分
鎮西さん
肥料不足、除草剤の被害、土壌条件などで樹勢が落ちると菌が侵入して葉をふるうことあります。
弱っている時に強剪定や芽摘みをすると切り口から菌が入って急激に悪化してしまいます。
マンネブダイセンM水和剤、銅水和剤500倍液、キノンドー水和剤500倍液などが効果があるので、月に1~2回散布してみてください。
庭木のような大きなものなら枯れるまではいかないと思いますが、完治までに時間がかかると思います。来年の新芽が綺麗にでればいいですね
一般農業園芸用のキトサン溶液は弱った根の回復を助けてくれるようです(自分は使ったことありませんけど)
大事な樹でしょうから、いろいろと試してみてください。
市川 重男 さん 2016年10月17日20時30分
マツの枝にコブが出来3箇所ほど病気でしょうか対処法おおしえてください。
きみ さん 2016年10月18日14時50分
市川 重男さん
松にコブができるのは剪定の時に深く切り込まなかった傷が盛り上がってできるか、芽摘み痕か、コブ病の一種だと思います、病気かどうか分かりませんが梅雨時の高温多湿な時は病気になりやすいです。
コブの部分を喰い切りでしっかり切除して殺菌し、癒合剤を塗っておいてください。
久保悟 さん 2017年08月19日22時12分
先日は回答ありがとうございました。
時期が時期だけに色々と手を入れたい衝動を抑えつつ盆栽素材を眺める日々です。

一つどうしてもわからないことがあります。シンパクなのですが葉の色が冴えません。少し白みがかっていて生気がない印象です。元々銀葉というやつではないと思います。元気な時の挿し木がありますが、こちらはまともな色です。ジン、シャリに塗った原液の石灰硫黄合剤のせいでしょうか?(塗るのが早かったですか?)サビ病という病気でしょうか?(当てはまる症状ではないような気がします。)土が酸性に傾いてはいないと思います。枯れる様子はなく、芽は一応成長している様です。根詰まりはありません。シンパクは一時的に白みがかることがよくあるのでしょうか?ネットでも本でも答えが探せませんでした。
きみ さん 2017年08月21日11時09分
久保悟さん
もともと葉が乾いて白っぽいものはありますけど、病気かどうかはちょっと分からないです。
ジンにしてからすぐ石灰塗るのはよくないと思います。
芽の状態からして、あまり気にすることはないと思いますがシンパクは霧水がすきなのでこまめに葉水してたら葉色は結構変わってきます。
効果の程はわかりませんが、五葉に薄めたハイポをかけるといいと聞いたことがあります。
わたしは葉水用の水には活力在をちょっと混ぜてますが、なんとなくいい気がします。
久保悟 さん 2017年08月22日12時03分
活力剤霧水やってみました。しばらく続けてみようと思います。
五葉も他の松に比べて葉色悪くなりがちですよね。ハイポ霧水、頭に入れておきます。
ありがとうございました。
田井 裕明 さん 2017年11月19日10時31分
松の盆栽を15鉢ほど育てていますがその中の一部の鉢の葉が脱色した様な白に近い黄色に葉の元のほうから先へ広がり枯れていきます。こんな症状を探すのですが本などにもありません。
ちなみに薬剤は、キノンドー、ジマンダイセン、スミソン乳剤、ヒラニカ乳剤、カルホス乳剤、などを月一回程度散布しています。
どうかよろしくお願いいたします。
きみ さん 2017年12月10日22時19分
田井 裕明 さん
コメント管理にミスがあり表示されておりませんでした済みません!
松の病気はいろいろあって
また気がついた時には末期な場合も多く私も詳しくありませんが、葉が脱色する病気はエスタロッセという名前の病気だと聞いたことがあります。
いろいろな殺菌剤を月1ペースで根気よく続けていくしかないです。
芽が生きていれば回復の望みもあるのでは。

東京都世田谷区在住の盆栽趣味者。
自宅ルーフバルコニーで小さい盆栽や草を弄っています。
初代愛猫『アロ』は天国へ行ってしまいましたが、現在は2代目ネコ2匹を迎えて盆栽ライフを楽しんでいます。

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